不動産ニュース / 開発・分譲

2018/11/21

MICE機能を強化。「丸の内二重橋ビル」が竣工

「丸の内二重橋ビル」外観
丸の内エリアのMICE対応施設の情報発信を行なう「DMO東京丸の内」

 三菱地所(株)は21日、東京商工会議所および(株)東京會舘と開発を進めてきた複合ビル「丸の内二重橋ビル」(東京都千代田区)の竣工に伴い、報道陣に公開した。

 同ビルは、同社所有の「富士ビル」と隣接した「東京商工会議所ビル」「東京會舘ビル」の3棟の一体建替プロジェクトで、2015年11月に着工。東京メトロ千代田線「二重橋前<丸の内>」駅と直結するほか、地下鉄各線「日比谷」駅や大手町方面へのバリアフリー地下通路を整備した。地上30階地下4階建て、高さ約150m。敷地面積約9,900平方メートル、延床面積17万3,000平方メートル。

 10階以上の高層部は、三菱地所と東京會舘が共同所有するオフィス。基準階面積は約900坪。三菱重工(株)、三菱マテリアル(株)、デロイトトーマツグループなどが入居し満室。このほか、小規模オフィス(10区画、約415坪)を設けている。

 低層部は、三菱地所、東京會舘、東京商工会議所の区分所有で、三菱地所は仲通り側の店舗と、地階で25店舗を展開する商業ゾーン「二重橋スクエア」を運営。東京會舘は、2,000名規模の宴席が可能なバンケットルームなど13の宴会場を設置。東京商工会議所は、最大500席、580平方メートルのグランドホールはじめ8室の会議室を有する。

 同ビル内の多用なコンベンションと会議施設や丸の内周辺のホテル等の会議施設等を使った「都心型MICE」の誘致促進を目的に、同エリアのMICE対応施設の情報発信を行なう「DMO東京丸の内」を設置。海外メディアの活動拠点「日本外国特派員協会」が有楽町電気ビルヂングから拠点を移した。

 また、丸の内仲通り地下に250mにわたり掘削する洞道を介し、非常時には同ビルのプラントから隣接する5つのビルへ熱源や電力を供給することで、帰宅困難者受け入れ施設を最大7日間稼働する。

 同日開催した竣工祝賀会で挨拶した三菱地所執行役社長の吉田淳一氏は「当ビルの開業により、丸の内仲通り周辺エリアとの相乗効果で、さらなる賑わいを創出したい。MICE機能の充実等により国際競争力の強化にも努力していきたい」などと抱負を述べた。

仲通り地下の洞道を介し、電気や熱源を周辺ビルの帰宅困難者受け入れ施設に供給する
「周辺エリアとの相乗効果で、さらなる賑わいを創出したい」と語る吉田社長

この記事の用語

事業継続計画(BCP)

事業組織が脅威にさらされた場合に、その影響を予防・軽減し、事態の回復を図るための計画をいう。 危機管理手法の一つで、BCP(Business Continuity Planning)と略称される。

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