不動産ニュース / 政策・制度

2019/8/9

注文戸建てやアパートのトップランナー基準を議論

 国土交通省と経済産業省は8日、建築物エネルギー消費性能基準等ワーキンググループおよび建築物エネルギー消費性能基準等小委員会の11回目となる合同会議を開催。改正建築物省エネ法で新たに「住宅トップランナー制度」の対象となる注文戸建住宅や賃貸アパートのトップランナー基準の在り方について議論した。

 注文戸建住宅は、年間300戸以上供給する住宅事業者を対象とする予定。目指す水準として、「目標年度2024年度」「外皮基準は各年度に供給する全ての住宅が省エネ基準に適合」「一次エネルギー基準は各年度に供給する全ての住宅の平均で省エネ基準に比べ25%削減」とする方針を示した。ただし、住宅事業者のヒアリングにより「床暖房を標準仕様とすると20%削減も厳しい」「低価格の住宅を求める顧客は、省エネ性能の向上を優先しない」といった意見が聞かれたことから、当面一次エネ基準は「20%削減」とし、事業者の実態を踏まえ移行を判断する。また、注文戸建住宅の省エネ性能は建築主の意向が大きく働くため、制度に基づく勧告・命令はそれらの事情を踏まえ判断する。

 賃貸アパートは年間1,000戸以上供給の事業者を対象とし、「目標年度2024年度」「外皮基準は各年度に供給する全ての住宅が省エネ基準に適合」「一次エネルギー基準は各年度に供給する全ての住宅の平均で省エネ基準に比べ10%削減」とする方針を示した。事業者のヒアリングでは、省エネ対策のためのエアコンやLED照明の設置はオーナーの意向によるものであることや、省エネ性能向上にはコストがネックになるといった意見が聞かれた。

 また、「目標年度2020年度以降」「外皮基準は各年度に供給する全ての住宅が省エネ基準に適合」「一次エネルギー基準は各年度に供給する全ての住宅の平均で省エネ基準に比べ15%削減」としてきた建売戸建住宅のトップランナー基準は、一次エネルギー基準を満たす事業者が約37%、外皮基準では約61%にとどまっていることから、現行の目標年度・水準を据え置くとした。

 参加した委員からは、義務化のハードルが高い事業者への目配りや、数値見直しの時期や水準については十分な議論を尽くすこと、達成率が伸びない建売戸建住宅については事業者に対してきちんと助言指導をしていくことなどが求められた。

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省エネ基準適合住宅の義務化

新築住宅について省エネルギー基準の適合を義務化する方針をいう。例えば、エネルギー基本計画(2014(平成26)年4月)においては、「規制の必要性や程度、バランス等を十分に勘案しながら、2020年までに新築住宅・建築物について段階的に省エネルギー基準の適合を義務化する」としている。

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