不動産ニュース / 調査・統計データ

2019/9/5

イノベーションと人材集積がオフィス賃料に相関性

 JLLは、イノベーションと人材の集積が不動産市場に与える影響を分析したレポート「世界のイノベーション都市」を発表した。世界100以上の都市を対象に、イノベーションと人材の集積を定量化して分析。経済成長やオフィス賃料等の不動産関連指標との相関関係を検証した。

 起業や新規事業等が活発な「イノベーション都市」の世界トップは米・サンフランシスコ、2位に東京、3位はシンガポールが続いた。上位では、中国・北京(4位)や韓国・ソウル(10位)、中国・上海(11位)、中国・深セン(14位)とアジア地域の都市が存在感を高めている。

 人材の集積度が高いのは1位英・ロンドン、2位サンフランシスコ、3位米・ワシントンDCだった。東京はアジアではトップだったが、19位にとどまった。

 イノベーションと人材の集積について各都市を「グローバルリーダー」「イノベーション型」「人材型」「新興イノベーション型」「バランス型」「変容型」の6つに分類。東京は「グローバルリーダー」都市に位置付けられた。東京については「特許申請件数が世界1位の都市であり、2位の深センを80%超上回っている。電子機器からナノテクノロジーまで幅広い市場をリードしており、対内直接投資や研究開発費が押し上げられている」と評価。一方で企業全般に関する項目ではより活発なスタートアップ文化の醸成に注力する必要があるとした。

 なお、世界の商業用不動産投資の約4分の3が「グローバルリーダー」「イノベーション型」「人材型」の都市に集中しているおり、投資資金が活発に流入していることが分かった。また、これら3分類のオフィス賃料上昇率は平均よりも高く、トータルリターンも高くなる傾向にあるという。

記事のキーワード 一覧

新着ムック本のご紹介

ハザードマップ活用 基礎知識

不動産会社が知っておくべき ハザードマップ活用 基礎知識
お客さまへの「安心」「安全」の提供に役立てよう! 900円+税(送料サービス)

2020年8月28日の宅建業法改正に合わせ情報を追加
ご購入はこちら
NEW

月刊不動産流通

月刊不動産流通 月刊誌 2024年5月号
住宅確保要配慮者を支援しつつオーナーにも配慮するには?
ご購入はこちら

ピックアップ書籍

ムックハザードマップ活用 基礎知識

自然災害に備え、いま必読の一冊!

価格: 990円(税込み・送料サービス)

お知らせ

2024/4/5

「月刊不動産流通2024年5月号」発売開始!

月刊不動産流通2024年5月号」の発売を開始しました。

さまざまな事情を抱える人々が、安定的な生活を送るために、不動産事業者ができることとはなんでしょうか?今回の特集「『賃貸仲介・管理業の未来』Part 7 住宅弱者を支える 」では、部屋探しのみならず、日々の暮らしの支援まで取り組む事業者を紹介します。