不動産ニュース / 調査・統計データ

2020/9/17

注文戸建ての取得費、5,214万円と上昇

 (一社)住宅生産団体連合会は、2019年度「戸建注文住宅の顧客実態調査」の結果を発表した。三大都市圏および札幌市、仙台市、広島市、福岡市、静岡市の地方都市圏で実施し、有効回答数は3,681件。

 世帯主の平均年齢は40.3歳(前年度比0.6歳低下)。例年通り30歳代の割合が高いが、近年は30~34歳は若干の減少傾向で、35~39歳は増減を繰り返す状況となっている。平均世帯年収は936万円(同62万円増)。

 建築費は全体平均で3,763万円(同158万円増)と増加し、土地代を合わせたトータルの住宅取得費合計も5,214万円(同296万円増)と上昇。建築費の1平方メートル単価は29万5,000円(同1万4,000円増)と増加した。自己資金は1,329万円(同27万円減)と減少し、贈与額は1,708万円(同534万円増)と増加した。借入金は 4,369 万円(同300万円増)、借入金年収倍率は4.67倍(同0.02ポイント増)と増加。世帯年収は増えたものの、建築費、住宅取得費が増加し続けていることから、延床面積を抑制するとともに、自己資金が伸び悩む中、贈与と借入金を増やすことで対処している状況が読み取れた。

 住宅購入を検討する上で特に重視した点は、「間取り」が66.7%で目立って高く、7割近くを占めた。次いで、「断熱性や気密性」(45.0%)、「地震時の安全性」(41.0%)、収納の多さや広さ以上に断熱性能や耐震性能を重視する顧客の姿勢が明確に表れる結果となった。

 最新設備・建材・技術で、採用の有無にかかわらず顧客が特に関心の高かったものでは、設備「太陽光発電パネル」(58.6%)、建材「メンテナンスフリー外壁」(40.2%)、技術「ZEH」(23.1%)の割合が最も高かった。

 ZEHの検討の有無では、「検討しなかった」が55.0%を占めた。

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注文住宅

自ら工事を発注して建築する住宅。一般に戸建て住宅であって、デザイン、間取りなどを自分で決めることができるほか、建築途上で設計を変更するなど、建築過程に関与することができる。

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