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2021/6/2

米国の既存住宅価格は過去最高水準に

 (一社)日米不動産協力機構(JARECO)は2日、「JARECOカンファレンス2021 コロナ禍での米国不動産市場&米国から見た日本不動産市場&日米不動産業界のDX化考察」をオンラインで開催した。

 カンファレンスでは、全米リアルター協会チーフエコノミストのローレンス・ユン氏が、コロナ禍における米国の経済状況および不動産市場動向について解説した。同氏は、同国のGDPは新型コロナウイルス感染症が流行した20年4月頃より急激に落ち込んだものの、同年下旬には回復傾向を示し、現在はコロナ禍以前より個人の収入および貯蓄も増加傾向にあるとした。

 また住宅価格についても、一度は落ち込んだものの同年5月をターニングポイントに急上昇。米国の住宅取引の9割を占める既存住宅については、20年10月、過去最高の価格水準に達しているとした。「現在の住宅価格高騰について、『バブルであり、今後急激に価格が下落するだろう』と懸念する声も聞かれるが、私はそう思わない。05年のリーマンショック以降、市場に出回る既存住宅の量は減少し、現在は当時の5分の1程度となっている。価格高騰はそうした需給切迫の結果であり、今後もしばらくはこの水準が続くと考えている」(ローレンス氏)。

 コロナ禍での人々の暮らしについては、「都心から郊外へ人口が移動するといった動きはみられていない」とする一方、「リモートワークの普及により通勤回数が減った影響を受け、セカンドホーム、バケーションホームを活用する動きがみられている」とした。「若いエグゼクティブを中心に、オフィスを離れ、また、アメリカさえも離れ、世界各地でバケーションを楽しみつつ仕事をしたいという考えも出てきている。日本においても、そうした需要に応えられる施設が求められる」(同氏)。

 続いて、同協会日本大使の西川ノーマン裕子氏が、米国の不動産市場におけるDXの近況を報告した。10年以降は約半数の取り引きで電子サインが利用されるなど、すでにDX先進国である同国だが、同氏は「コロナ禍ではそうした動きがさらに加速した」とした。デザイン性の高いメールを簡単に制作し、複数の顧客に一度に送信できるメール作成ソフトや、ビデオレターを送るツールなど、マーケティングのデジタル化を促進するツールが注目を浴び、バーチャルツアーも一気に浸透。“物件の空撮”や、“間取り図”もよく使用されるようになったという。「既存住宅の取引では、これまでわざわざ間取り図を書き起こすことはありませんでした。しかし、バーチャルで物件を確認する際は間取り図も参考にしたいというユーザーが多く、作成する機会が増加しています」(西川氏)。

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