不動産ニュース / 決算・業績・機構改革

2022/4/20

売上高2期連続で過去最高/アズ企画22年2月期

 (株)アズ企画設計は20日、2022年2月期決算(非連結)と、今後の経営戦略に関する説明会をWeb開催した。

 当期(21年3月1日~22年2月28日)は、売上高95億9,200万円(前期比27.1%増)、営業利益3億5,900万円(同721.4%増)、経常利益3億300万円(前期経常利益:100万円)、当期純損失5億2,600万円(前期純利益1,000万円)。主力の不動産販売事業が大きく伸長し、売上高・営業利益・経常利益とも、18年3月の上場来最高値を達成した。一方、東北の復興作業員向けホテルは運営稼働を止め、再活用の方法を検討・選択するため減損処理を行なった。

 不動産販売事業では、レジデンス8棟、店舗付きレジデンス5棟、ビル3棟、戸建て2棟、区分レジデンス1件を売却。大型物件への取り組みを増やし、売上高・利益とも大きく伸ばした。平均販売金額は5億2,000万円(前年実績4億2,000万円)。5億円以上の取扱割合も52.9%(前年25.0%)に向上した。売上高は89億2,400万円(前期比31.0%増)、セグメント利益は6億4,600万円(同95.2%増)の増収増益。
 不動産賃貸事業は、コロナの影響もあり宿泊事業領域の稼働が大きく低下。岩手県の3つのホテルで稼働を停止し、収益改善に向け移転・再活用を検討している。その結果、売上高は4億7,400万円(同17.6%減)、セグメント損失は1億1,600万円(前期セグメント損失9,900万円)で減収減益となった。

 同社代表取締役社長の松本俊人氏は、今後の営業戦略について「販売事業の拡充による成長を見込む」と言及。具体的に、(1)大型収益不動産の取得、(2)土地開発事業への参入、(3)プレミアムマンション販売事業の推進、を戦略の柱とする。(1)の大型収益不動産は、 3億円以上の居住系物件を中心に取り扱っていくと同時に、 10億~20億円規模の収益不動産にも対象を広げていく。(2)については、 同社が建設する建物の企画から手掛けて販売するスキームを採用。東京・世田谷区の土地を取得し、現在は建物の企画を推進する。(3)は、需要が高い都心の高級感あるマンションの1区画を取得、バリューアップ後に販売するスキーム。東京・新宿区のマンションの最上階ワンフロア1住戸を取得して、事業を推進している。

 また、新たな資金調達の手段としてクラウドファンディングを積極活用していく。「昨年12月28日付けで千葉銀行とコミットメントライン契約を締結した。別の金融機関とも同契約のような、機動的かつ安定的な資金調達を行なえるような取り組みを進めたい」と話した。

 次期は、売上高107億2,800万円、営業利益4億1,300万円、営業利益3億3,900万円、当期純利益2億3,600万円を見込む。

記事のキーワード 一覧

この記事の用語

クラウドファンディング

不特定多数が特定の目的のために資金を提供する行為またはその行為によって資金を調達すること。通常、インターネットサービスを利用する。

続きはR.E.wordsへ

新着ムック本のご紹介

ハザードマップ活用 基礎知識

不動産会社が知っておくべき ハザードマップ活用 基礎知識
お客さまへの「安心」「安全」の提供に役立てよう! 900円+税(送料サービス)

2020年8月28日の宅建業法改正に合わせ情報を追加
ご購入はこちら
NEW

月刊不動産流通

月刊不動産流通 月刊誌 2024年5月号
住宅確保要配慮者を支援しつつオーナーにも配慮するには?
ご購入はこちら

ピックアップ書籍

ムックハザードマップ活用 基礎知識

自然災害に備え、いま必読の一冊!

価格: 990円(税込み・送料サービス)

お知らせ

2024/4/5

「月刊不動産流通2024年5月号」発売開始!

月刊不動産流通2024年5月号」の発売を開始しました。

さまざまな事情を抱える人々が、安定的な生活を送るために、不動産事業者ができることとはなんでしょうか?今回の特集「『賃貸仲介・管理業の未来』Part 7 住宅弱者を支える 」では、部屋探しのみならず、日々の暮らしの支援まで取り組む事業者を紹介します。