不動産ニュース / 開発・分譲

2022/4/21

「高輪ゲートウェイシティ」、25年度にまちびらき

「高輪ゲートウェイシティ(仮称)」俯瞰図。国史跡指定された「高輪築堤」を保存・活用しながらまちづくりを進める

 東日本旅客鉄道(株)は21日、「高輪ゲートウェイシティ(仮称)」のまちづくりの計画概要を発表した。

 同社が推進する品川開発プロジェクトの第1期。東京国際空港(羽田空港)に好アクセスという立地特性を生かし、「Global Gateway」を開発コンセプトに、世界に新たなイノベーションを発信する場を創出する。総事業費は5,800億円。

 開発物件は、「複合棟I(North・South)」、「複合棟II」、「住宅棟」、「文化創造棟」の5棟。JR「高輪ゲートウェイ」駅前に開発する「複合棟I」は、敷地面積約3万8,281平方メートル、延床面積約46万177平方メートル。North棟が地上29階地下3階建て、South棟が地上30階地下3階建て。オフィス、ホテル、商業施設、カンファレンス等で構成。South棟の高層階には首都圏初進出となるラグジュアリーホテルブランド「JWマリオット」が開業する。
 京浜急行「泉岳寺」駅に隣接する「複合棟II」は、敷地面積約1万4,996平方メートル、延床面積約20万8,164平方メートル、地上31階地下5階建て。オフィス、商業、フィットネス、クリニック等で構成。まちのレジリエンス向上のためエネルギーセンター(地域冷暖房施設)も備え、周辺エリアに環境性能の高いエネルギーを供給する。
 「住宅棟」は、エクスパッツ(外国人ビジネスワーカー)に対応した国際水準の高級賃貸住宅(約840戸)とする。敷地面積約1万2,705平方メートル、延床面積約14万8,294平方メートル、地上44階地下2階建て。低層部にはインターナショナルスクールを設け、外国人居住者が暮らしやすい環境を整備する。
 開発エリアの中核施設となる「文化創造棟」は、敷地面積約7,977平方メートル、延床面積約2万8,952平方メートル、地上6階地下3階建て。ライブホールや展示室、多目的スペース等で構成し、分野やコミュニティを横断した多様なプレイヤーが共創し、新たな文化を発信する拠点とする。外装デザインには建築家の隈 研吾氏を起用した。

 併せて、約6,500平方メートルの駅前広場のほか、水辺環境や植栽を整備したビオトープなど多様なオープンスペースも創出する。

 開業日は、複合棟Iおよび「高輪ゲートウェイ」駅周辺エリアが2024年度末、その他の棟が25年度中を予定する。

 同日会見した同社代表取締役社長の深澤祐二氏は、「さまざまな社会変動に伴い、人々の暮らしや働き方も多様化しており、国内全体で資源や人がほど良く分散する“分散型社会”の実現が求められている。高輪ゲートウェイシティでは、リアルとバーチャルを組み合わせたビジネス共創や、遠隔医療など、分散型社会の実現に貢献するさまざまな実証実験も行なう。このまちで100年先の豊かな暮らしを描いていきたい」等と語った。

新着ムック本のご紹介

ハザードマップ活用 基礎知識

不動産会社が知っておくべき ハザードマップ活用 基礎知識
お客さまへの「安心」「安全」の提供に役立てよう! 900円+税(送料サービス)

2020年8月28日の宅建業法改正に合わせ情報を追加
ご購入はこちら
NEW

月刊不動産流通

月刊不動産流通 月刊誌 2024年4月号
市場を占う「キーワード」
ご購入はこちら

ピックアップ書籍

ムックハザードマップ活用 基礎知識

自然災害に備え、いま必読の一冊!

価格: 990円(税込み・送料サービス)

お知らせ

2024/3/7

「海外トピックス」を更新しました。

飲食店の食べ残しがSC内の工場で肥料に!【マレーシア】」配信しました。

マレーシアの、持続可能な未来に向けた取り組みを紹介。同国では、新しくビルを建設したり、土地開発をする際には環境に配慮した建築計画が求められます。一方で、既存のショッピングセンターの中でも、太陽光発電やリサイクルセンターを設置し食品ロスの削減や肥料の再生などに注力する取り組みが見られます。今回は、「ワンウタマショッピングセンター」の例を見ていきましょう。