積水化学工業(株)住宅カンパニーは10日、2022年度上期(23年3月期第2四半期)の業績や通期の実績予想、今後の方針等を発表した。
22年度上期は、売上高2,602億円(前年同期比4.1%増)、営業利益148億円(同変動なし)。
新築戸建事業では、エネルギー自給自足型住宅「GREENMODEL」を積極的に展開。21年10月に発売した「新スマートパワーステーションFR GREENMODEL」の受注棟数が前年同期比3.3倍の1,300棟となった。また、エネルギー削減率100%以上のZEHを推進しており、ZEH率・蓄電池搭載率が22年度で90%(21年度のZEH率は89%、蓄電池搭載率は72%)に達する予測。ZEHは、環境貢献度最高ランクが94%を占める予定。建売住宅のZEHも99%を見込む。
まちづくり事業は、戸建分譲地と大規模な複合型開発を推進。22年10月に発表したスマート&レジリエンスをテーマとした戸建分譲地の新ブランド「ユナイテッドハイムパーク」を22年度で4プロジェクト進行する予定。同プロジェクトの推進等で、同年度における自社土地契約棟数は3,420棟(19年度比20.8%増)、そのうち建売契約棟数は1,540棟(同43.9%増)を見込む。大規模な複合型開発は、グループ技術を融合したサステナブルなまちづくりを進行しており、22年度で新たに3プロジェクトの販売を開始する予定。同年度で事業売上高123億円(前年同期比57.6%増)を見込む。
不動産事業では、同社の既存ストックを対象とした買取再販事業「Beハイム」を、21年11月より全国で展開。22年度の売上棟数135棟(同92.8%増)を計画している。
通期は売上高5,480億円、営業利益370億円の見込み。売上高は各事業の着実な成長により、中期経営計画の数字を達成するとみている。営業利益は、想像以上の部材高騰・為替影響を受けているものの、新築戸建事業の棟数増と高付加価値化による棟単価の向上により下期および通期での増益を狙うとした。
同カンパニープレジデント・神𠮷利幸氏は「『ユナイテッドハイムパーク』は、セキスイハイム誕生50周年企画として21年に販売した建物のみならず土地のレジリエンスも強化した高付加価値分譲地が高い評価を得たことで、商品化したものだ。プロジェクトを企画する全国のセキスイハイム販売会社から強い引き合いが来ている。『Beハイム』は対象ストックがまだまだある状態だ。30年度で500棟の販売を目指す。フロンティア領域と位置付けるまちづくり・不動産事業の拡大で、持続的な成長を図る」と話した。