不動産情報サービスのアットホーム(株)が1日に発表した「住まい探しの妥協ライン調査~購入編~」によると、住宅価格の妥協ラインは予算の1.3倍、また、当初希望していた通勤・通学時間より17.6分遠くても妥協できることが分かった。築年数は当初より11.1年古く、広さについては14.0平方メートル狭く、最寄り駅までの徒歩分数は8.6分遠くても妥協できると回答している。
調査は、過去2年以内(2020年10月以降)に戸建て・マンションを購入した18~50歳を対象に、「途中でこだわるのを諦めた条件・設備」に関するWebアンケートを実施した。調査期間は22年11月1~4日。
住宅価格の妥協ラインについては、住宅価格を「妥協した」と答えた人の中で、実際の住宅価格と当初の価格の予算の上限を聞き、「実際の住宅価格÷当初の住宅価格」で算出。築年数は、「契約時の築年数-当初希望していた築年数の上限」で算出している。
住まいの条件の中で妥協したことを聞いたところ、「収納スペースの広さ」が27.0%でトップに。「リビングの広さ」(23.5%)、「外観のデザイン」(22.8%)と続き、5人に1人が妥協していることが分かった。
一方、妥協した人の中で「妥協して後悔している」割合が最も少なかったのは、「外観のデザイン」(3.3%)。次いで「階数」(6.8%)となった。「外観のデザイン」は、妥協した割合が22.8%と3番目に多いため、妥協できて、かつ後悔しない条件といえるとした。
妥協した設備の最多は「宅配ボックス」(16.8%)。次いで「ウォークインクローゼット」(15.5%)、「床暖房」(15.3%)となった。「妥協はしていない」との回答は44.3%。条件を妥協していない人の割合19.0%と比べ割合が高いことから、多くの住宅購入者が設備にはこだわって住まいを選んでいるようだと分析している。