不動産ニュース / 開発・分譲

2024/3/22

都市の震災リスクを見える化するシステム開発

「土地建物格付けシステム」のイメージ

 森ビル(株)は21日、最新のIoT技術による「土地建物格付けシステム」の研究開発が完了したと発表した。

 同システムは、地盤と建物の揺れ特性を分析、格付けすることで、都市全体の震災リスクを見える化・定量評価するもの。国立研究開発法人建築研究所より(株)小堀鐸二研究所と共同で受託した委託事業「革新的社会資本整備研究開発推進事業(BRAIN)」の一環として、独自開発した。

 2020年3月から23年3月まで研究を実施。24年1月31日付で特許を取得した。今後は事業化に向け、検討を継続していく。

 研究結果では、安価な省電力型無線ネットワークセンサを開発し、その性能が従来のセンサと同等であることを確認。無線通信や環境対応性などの運用上の知見を得るなど、建築研究所より目標達成の評価を受けた。また、既往計測データを基に、新しい地震時の揺れに関する性能評価手法を考案。17棟の建物にセンサを実設置してクラウドシステムで地震時の揺れ性能評価を実施したところ、法定耐用年数を超えた建物の建て替え判断に際して、建物の揺れの性能評価が役立つことが示唆された。

 同システムによる分析結果を基に、各ビルの所有者や管理者などが適切な震災対策を実施することで、都市全体の震災リスクの低減に貢献していく。

記事のキーワード 一覧

新着ムック本のご紹介

ハザードマップ活用 基礎知識

不動産会社が知っておくべき ハザードマップ活用 基礎知識
お客さまへの「安心」「安全」の提供に役立てよう! 900円+税(送料サービス)

2020年8月28日の宅建業法改正に合わせ情報を追加
ご購入はこちら
NEW

月刊不動産流通

月刊不動産流通 月刊誌 2024年5月号
住宅確保要配慮者を支援しつつオーナーにも配慮するには?
ご購入はこちら

ピックアップ書籍

ムックハザードマップ活用 基礎知識

自然災害に備え、いま必読の一冊!

価格: 990円(税込み・送料サービス)

お知らせ

2024/4/5

「月刊不動産流通2024年5月号」発売開始!

月刊不動産流通2024年5月号」の発売を開始しました。

さまざまな事情を抱える人々が、安定的な生活を送るために、不動産事業者ができることとはなんでしょうか?今回の特集「『賃貸仲介・管理業の未来』Part 7 住宅弱者を支える 」では、部屋探しのみならず、日々の暮らしの支援まで取り組む事業者を紹介します。