不動産情報サービスのアットホーム(株)のグループ会社でデータ解析を手掛けるアットホームラボ(株)は8日、間取り図から部屋の特徴を抽出する「間取図特徴抽出AIモデル」に関する特許を取得したと発表した。
不動産会社が物件情報を公開するために、不動産ポータルサイト等のシステムに登録する際、多数の登録項目に人力で入力しなければならないため、入力する個人の知識・スキルによって情報の登録漏れが生じている実態があったという。そうした事案の解消を目的に同モデルを開発した。
間取り図の画像を読み込むと間取りの構成やリビング・各居室・キッチン・水回り・収納といった各領域の配置関係等をAIで解析し、その特徴をタグとして出力する。例えば「お風呂に窓がある」「リビングと部屋が隣接」「振り分けタイプ」などといった特徴を抽出できる。タグは50種類以上用意しており、同モデルを活用することで、物件情報の登録漏れを防ぐほか、特徴を可視化・言語化することで物件のアピールポイントの幅を広げることにもつながるという。
現在、同社では同モデルを利用できるAPIを提供しており、活用の幅も広げている。アットホームラボ代表取締役社長の大武義隆氏は、「間取りの特徴を可視化することで、新居での生活動線をイメージできるようになる。住まい探しのプラットフォームを提供する立場として、消費者と物件のマッチングだけではなく、入居後も満足できる部屋の情報を提供していきたい」などとコメントした。