積水ハウス(株)は19日、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の入居者と、地域に住む一般の高齢者(地域高齢者)のウェルビーイングに関する調査の結果を発表した。千葉大学予防医学センター社会予防医学部門(近藤克則研究室)との共同調査。サ高住入居者と地域高齢者のデータを比較した日本で初めての調査。
2023年2~3月に実施した同社グループが手掛けるアクティブシニア向けサ高住「グランドマスト」39施設の入居者への調査データと、22年度の日本老年学的評価研究プロジェクトの地域高齢者に関する調査データを用いた。要支援・要介護ではない65歳以上の回答者を分析対象として、ウェルビーイングの指標として「幸福感・生活満足感」「身体的・精神的健康」「人生の価値・目的」「経済・物的な安定性」「密接な社会関係」を比較した。
その結果、グランドマストの入居者は、「幸福感・生活満足感」「経済・物的な安定性」の分野で地域高齢者を上回った。中でも、「幸福感」や「生活満足度」「毎月の生活費の心配」といった小項目で差異が大きかった。一方、生きがいの有無等が関連する「人生の価値・目的」の分野では地域高齢者の方がグランドマスト入居者を上回った。
またグランドマストの入居者は、「幸福感・生活満足感」の関連指標である「笑う頻度」が高いほか、週に5回以上外出する、友人と会う頻度が多いなどの特徴が確認された。