不動産ニュース / ハウジング

2024/9/4

断熱性向上した多層階住宅新商品/パナソニックH

「NEWビューノ」の完成イメージ

 パナソニック ホームズ(株)は4日、多層階住宅新商品「NEWビューノ」を5日に発売すると発表した。

 「ビューノ」は、都市部における賃貸住宅や賃貸併用、店舗併用などに特化した商品で、工業化住宅では最高の最大9階建てが可能な点や、土地を最大限有効活用できる15cmピッチで設計可能な構造などが評価され、2023年度までの累計で東京・神奈川を中心に約5,600棟を販売してきた。

 東京都の高断熱・省エネルギー住宅認証制度「東京ゼロエミ住宅」の要求レベルが24年10月にアップすることを受けて開発した。同制度の補助金交付要件を全住戸で満たすことができるのが特徴。また、住宅性能表示制度における断熱性能等級6にも対応することで、光熱費の低減が見込める点をアピールする。

 新制度の最高ランクである「水準A」の達成に必要なUA値は0.35以下に設定され、ZEH(UA値0.6以下)を大きく上回る断熱性能が求められる。同商品では、外壁の断熱材にフェノールフォームとポリスチレンフォームを組み合わせた「ハイグレード断熱」を提案。これまでの構造では難しかった最上階や1階部分の水準Aレベルの断熱性能を確保できるようになった。

 また、東京都の「環境性能向上支援事業」を活用。同社つくば工場に年間生産能力約360棟の新たな外壁パネル生産ラインを増設。拡販と共に生産体制も整備した。

 「NEWビューノ」は重量鉄骨ラーメン構造、3.3平方メートル単価は110万円台から。5階建ての単価3億1,000万円程度を目安として販売していく。同社では、東京都を中心に拡販を図っていく考え。従来通り、駅前に建つ商店兼住宅の建て替え需要を取り込んでいくほか、新たな試みとして耐火性やレジリエンス性の強さを生かし、地域の商店街と連携して複数建物の建て替えでビューノを提案する「ミニ再開発」的な供給も行なっていく考え。現在、戸越銀座や下北沢で仕掛事例があるという。

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