不動産ニュース / 調査・統計データ

2025/1/31

首都圏新築マンション価格、10年で3,000万円超上昇

 (株)東京カンテイは30日、「マンションデータ白書2024」を公表した。

 同社データベースに登録されている全国の分譲マンション(すべての区分所有形態の住居用建物)を対象として集計。リノベーションマンションは集計対象から除外した。

 2024年の新築マンション供給戸数は全国で7万227戸(前年比12.0%減)と大きく減少し、1980年以降最少となった。圏域別では、首都圏が3万4,114戸(同10.2%減)、中部圏5,996戸(同2.9%減)、近畿圏1万5,522戸(同6.5%減)となった。他の圏域では、北海道・東北・北関東が増加したものの、その他の圏域はすべて減少。特に九州は供給の中心地である福岡県が2,793戸(同49.6%減)と半減したことで、圏域でも38.4%減少した。

 都道府県別では、東京都が1万7,386戸(同20.2%減)で最も多く、次いで大阪府の8,853戸(同9.8%減)、神奈川県の8,743戸(同5.0%減)となった。26都府県で減少。増加した中では千葉県が4,524戸(同25.2%増)、兵庫県3,992戸(同20.4%増)などが大きく増加した。

 マンション価格は、首都圏の新築が戸当たり7,830万円(同0.8%低下)、坪単価は413万5,000円(同1.8%低下)となった。戸当たり・坪単価共に低下したものの2022年以前の価格水準を大きく上回っており、高止まりの状態と言える。一方、中古(既存)については戸当たり4,369万円(同2.3%増)、坪単価235万7,000円(同0.1%低下)となった。「高騰する新築マンションに手が届かない層の受け皿として機能している」(同社)。

 なお、14年の価格水準と比較すると、24年は新築が戸当たり3,177万円上昇・坪単価170万円上昇、既存が戸当たり1,659万円上昇・坪単価93万5,000円上昇と、近年の価格の高騰ぶりがうかがえる。

 近畿圏の価格は新築が戸当たり6,201万円(同23.9%上昇)・坪単価320万3,000円(同17.9%上昇)、既存は戸当たり2,781万円(同0.8%上昇)・坪単価138万6,000円(同0.6%低下)。中部圏は新築が戸当たり5,015万円(同27.6%上昇)・坪単価262万5,000円(同8.2%上昇)、既存が2,247万円(同1.4%低下)・坪単価103万3,000円(同1.9%低下)となった。

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