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大東建託(株)は18日、CLT工法の木造賃貸住宅「ForterbIII」の1号棟(東京都調布市、総戸数12戸)を完成したと発表。5月より販売を開始する。
同社はCLT造による賃貸住宅の商品化を目指し、2015年から建設コスト低減や耐火性能を確保する技術開発に注力。19年9月にCLT工法による賃貸住宅初弾となる賃貸住宅「Forterb」を、21年11月にはCLT工法を活用したクロスウッド工法による戸建注文住宅「Groun DK(グランDK)」の販売を開始している。「ForterbIII」はCLT工法を採用したシリーズの第3弾。
完成した1号棟は、京王電鉄京王線「つつじヶ丘」駅徒歩10分に位置。敷地面積776平方メートル、地上3階建て。
火災時に木材の表面が燃える厚さを想定し、その厚み分を加えた60mmの燃えしろ層を壁に設け、火災発生後1時間の加熱に耐えることができる耐火構造を採用している。コンクリートの約5分の1の軽さと、コンクリートより強い曲げ強度(破壊されるまで荷重をかけたときの強さ)を持つCLTで、建物を軽量化しながら耐震性を確保した。
洋室部分の壁と天井には、木の質感が感じられるCLTのあらわしを設置。木材使用量は207立法メートルで、うちCLTが122立方メートル、国産材が172立方メートル。木材全体の炭素貯蔵効果は137t-CO2で、一般家庭37世帯分の年間CO2排出量に相当するという。ZEH(オリエンテッド)仕様。
間取りは1LDK(40.45平方メートル)、賃料は13万9,000~14万5,000円。全戸入居申し込み済み(17日時点)。
25年3月末に2号棟となる物件を埼玉県所沢市で着工する予定。同社は28年までに、CLT使用量を現在の8倍の2,000立方メートルに増やすことを目指す。