地域マネジメント学会は24日、明治大学駿河台キャンパスリバティータワー(東京都千代田区)にて「ニュータウンの再生」をテーマに講演会シンポジュウムを開催した。
第一部の講演会では藤田道男氏(新都市センター(株)、常務取締役)が「多摩ニュータウンの歴史と新しい展望」について講演。深刻な住宅難による無秩序な開発を防ぐために計画された同ニュータウンの歴史を語り、計画都市であるからこそ可能であるニュータウンの再生をしていきたいとした。
また、川手昭二氏(筑波大学名誉教授)は「港北ニュータウンの歴史と新しい展望」について講演。横浜市の6大事業の一つとして、開発のモデルとなるように「乱開発防止、都市農業の確立、市民参加のまちづくり」をめざしてきた歴史を語った。また、今後の展望として、人が歩くための道路プランを進めるなど、子供が育つまちを目標としていると述べた。
第二部のシンポジュウムのテーマは「ニュータウンの再生をどうするか」。
前出の2名に松岡勝博氏(同学会副会長、明治大学講師)と三橋博巳氏(同学会理事、日本大学教授)を加えての討論となった。
ニュータウンの現況と課題として、少子高齢社会への対応策やコミュニティーの形成についての意見交換がなされ、最後に松岡勝博氏は「ニュータウンの再生は行政と住民が共同で進めていくものであり、その仕組みづくりに関わっていくのが当学会の使命である」と語った。