ホテル投資アドバイザーであるジョーンズ ラング ラサール ホテルズ東京オフィス(JLLH、マネージング・ディレクター:沢柳知彦氏)は20日、「ANAインターコンチネンタルホテル東京」(東京都港区)にて、「第9回ホテル・インベストメント・フォーラム東京2008」を開催。約440名が参加した。
同フォーラムは日本におけるホテル投資の主要関係者が一同に集うカンファレンスとして同社が2000年より毎年開催しているもの。
欧州、北米、アジア・パシフィック、日本におけるホテルマーケットの概況についてプレゼンテーションが行なわれたほか、レンダー(新生銀行、オリックス(株)、みずほコーポレート銀行、ドイツ銀行)、インターナショナル・インベスター(グローブ・インターナショナル・パートナーズ、ブラックストーン・グループ・ジャパン(株)、スターウッド・キャピタル・グループ、(株)パノラマ・ホスピタリティ)、ホテル・オペレーター(スターウッドホテルズ&リゾーツ、ヒルトンホテル、IHG ANAホテルズグループジャパン、フェアモント・ラッフルズ・ホテルズ・インターナショナル)らによるパネルディスカッションが行なわれた。
なお、07年の日本のホテルマーケットについて、06年には2万1,074円だった平均客室単価が、「ザ・リッツ・カールトン東京」や「ザ・ペニンシュラ東京」といったラグジュアリーホテルの相次ぐ開業により2万4,244円になり、RevPAR(平均客室単価に稼働率を乗じたもの)は06年の1万6,300円から1万8,172円に上昇。マクロ景気の回復を背景に堅調に推移した。
ホテル投資においては、サブプライムローン問題以降も、エクイティサイドは引き続き投資意欲旺盛であるが、デットマーケットは縮小。結果として、08年第一四半期のホテル取引は限定的であると予測している。
また、併せて、日本におけるツーリズムマーケット、ホテルマーケット、ホテル投資マーケットに関する現状分析および今後の展望を包括的にまとめた報告書『ジャパン・ダイジェスト2008』を発表した。
同書では、外資系オペレーターの参入が東京の高級ホテルマーケットを刺激している現状等を報告しているほか、レンダーのホテル資産への融資姿勢が慎重になり、借入条件が厳しくなっていることなどにも触れられている。なお、ダイジェストは東京だけでなく、大阪や沖縄のマーケット分析も新たに収録された。