不動産ニュース / 仲介・管理

2017/11/9

高齢者向け不動産+金融提案を強化/ハウスドゥ

 (株)ハウスドゥのグループ会社(株)フィナンシャルドゥは、リバースモーゲージ保証事業をスタート。高齢者向けの不動産+金融ビジネスを拡充する。

 リバースモーゲージは、日本では1981年に取り扱いがスタート、近年は大手銀行などの取り扱いも増えているものの、不動産価格の下落、金利上昇、利用者の長寿命化など金融機関側の貸し倒れリスクがあることから、取扱件数が伸びていない。

 今回のリバースモーゲージ保証事業では、フィナンシャルドゥが金融機関と連携し、担保物件の保証を行なう。債務保証のほか、担保評価、物件管理などを引き受け、金融機関側の課題や不安を解消することで、利用促進を図る。債務保証額は、50%を目安としている。金融機関は貸し付けの半額程度の保証料を支払う。

 10月2日より大阪信用金庫とのサービスを開始。1ヵ月程度で多くの反響を得ているという。また、中国や四国地方など、他エリアの地銀等から問い合わせは来ている状況。9日に行なわれた会見で、フィナンシャルドゥ代表取締役社長・鈴木 剛氏は「全国の不動産店舗のネットワークを生かし、47都道府県で展開したい」と意気込んだ。ハウスドゥ代表取締役の安藤正弘氏は「今回のサービス開始を機にリバースモーゲージの普及を図りたい」と述べた。

 リバースモーゲージの取り扱いスタートにより、従来から展開していた「ハウス・リースバック」、不動産担保ローンと組み合わせて高齢者の資金需要への対応力を上げる。「リースバックの顧客のうち半数は、実はローン借り入れができなかったことから、仕方なく自宅を売却したという人で占めている。リバースモーゲージの開始で、これまではローン貸し付けが難しかった高齢者でも融資での資金提供が可能となり、顧客満足度が上がるはず。将来的に不動産ストックの流動化にもつながる」(安藤氏)。

 今後は、老人ホームへの紹介や個人宅を対象とした不動産信託など、さらなる高齢者向けビジネスの拡充を図る方針。

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リバースモーゲージ

持家を担保に生活資金を融資し、所有者の死亡もしくは契約終了時に一括返済する仕組みをいう。 時間の経過とともに融資残高が増加していき、最終的に一括して返済されることが特徴である。

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