東急不動産(株)と鹿島建設(株)が共同開発する「(仮称)竹芝地区開発計画」の一環として進められているJR「浜松町」駅と竹芝ふ頭間の歩行者デッキのうち、最大の難工事となる首都高速都心環状線上の架設工事が、7~8日深夜にかけ行なわれた。
同プロジェクトは、東京都の「都市再生ステップアップ・プロジェクト」の一つで、敷地面積約1万5,600平方メートルの都有地を、約70年間の定期借地として借り受け、業務棟(A街区)と住宅棟(B街区)からなる国際ビジネス拠点を創出する。全体延床面積は約20万平方メートル。
「浜松町」駅から同地区までは約500mあるが、現在は狭い歩道でしかアプローチできず、終日交通量の多い海岸通りを渡らなければならない。そこで、「浜松町」駅からゆりかもめ「竹芝」駅・竹芝ふ頭までバリアフリーアクセスできる歩行者デッキ700mを同時整備。両エリアの往来の活発化を図るもの。2020年5月の完成後、「浜松町」駅から再開発地までの500mは都に譲渡する。
今回の工事は、海岸通りの上を走る首都高速のさらに上に、デッキを架けるもの。架設したデッキは、長さ22.3m、重量55トン。7日22時~8日5時まで首都高速を通行止めにして、あらかじめ組立られていたデッキを吊り上げ、40分ほどかけて架設した。
工事にあたり会見した東急不動産都市事業本部ビル事業部グループリーダー兼(一社)竹芝エリアマネジメント事務局長の田中敦典氏は「海岸通りは交通量が多く信号待ちが長いため、浜松町からのにぎわいが分断されていた。デッキを整備することで歩行者の安全確保とにぎわいを創出し、エリアの活性化につなげていきたい」と話した。