不動産ニュース / 政策・制度

2019/6/26

ESG投資検討委が中間とりまとめ

中間とりまとめ案について議論を進めた

 国土交通省は25日、「ESG不動産投資のあり方検討会」(座長:中川雅之日本大学経済学部教授)の4回目の会合を実施した。

 (一社)不動産協会から同協会会員企業の事業活動におけるESG(環境、社会、ガバナンス)投資の取り組みについて報告があった後、前回の検討会で骨子案を検討した中間とりまとめ案について議論。中間とりまとめ案は、国内外のESG投資やSDGsの動きを踏まえながら、国内の実情や社会課題に応じた不動産へのESG投資を促進する上での留意点や方向性を示すものとしてまとめた。

 投資家が投資先にESG投資やSDGsへの配慮を求める動きが国際的に拡大する中、不動産は環境や社会の課題解決に向けて貢献できる可能性が大きいものだと位置付けた。ただ、現在の日本の不動産市場・不動産投資市場においてはESG投資やSDGsへの理解・認識が浸透していないことも指摘。不動産投資の現状を見た場合、気候変動等に対する海外投資家などの目線も意識する必要があり、なおかつ人口・地域社会といった日本固有の実情を踏まえてESGの視点を組み込む必要があるとした。

 また、不動産へのESG投資促進に向け、公的投資だけでなく相当額の民間投資も求められるとし、これまでのようなリスク・リターンという二軸を判断基準にした投資から「社会的なインパクト」も意識した投資の必要性を掲げた。そのための具体的な方策として、各企業において不動産の開発・運用が社会にもたらすネガティブ・ポジティブな影響を考え、それを踏まえて情報開示することが求められるとしている。

 これらを踏まえ、ESG投資促進につながるような不動産業界における取り組みを、環境(E)と社会(S)の分野別に紹介。そうした事業による中長期的な影響について、投資家の認知度を高めていくべきだとした。環境分野では、建物単体だけでなく、面的なエネルギー利用も踏まえた省エネ性の向上を示し、今後の情報開示に期待する旨も盛り込んだ。また、社会分野では、健康・快適性の向上や地域社会・経済への寄与、災害への対応、超少子高齢化への対応といった内容について言及した。

 委員からは「日本の事情を加味した日本版のESG情報開示のフレームワークを検討する必要がある」「もう少し都市の持つ環境規制等、地域性についても触れていいのでは」「実態の伴わないESGへの取り組みへの警鐘も必要」などといった意見が出された。

 これら委員からの意見を踏まえて、中間とりまとめを近日中に公表する。今後のスケジュールについては未定だが、不特事業や気候変動関連の財務情報開示に関する内容の検討会を立ち上げる見込み。

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ESG投資原則

投資に当たって、環境(environment)、社会(social)、企業統治(governance)に配慮している企業を重視・選別する原則。投資先の評価において、財務指標のみでなく、環境、社会、企業...

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