(公社)近畿圏不動産流通機構は19日、2021年4~6月期における近畿圏の不動産流通市場の動向を発表した。
既存マンション成約件数は4,539件(前年同期比37.6%増)と4四半期連続で増加し、4~6月期としては1990年の同機構発足以来最多となった。コロナ禍で落ち込んだ前年同期の反動だけでなく、一昨年の同期も上回った。一方、新規登録件数は1万4,695件(同12.3%減)と4四半期連続で減少した。成約価格は2,450万円(同12.1%上昇)と4四半期連続で上昇。新規登録価格は2,469万円(同1.3%上昇)と、14四半期連続で前年同期を上回った。
件数・価格ともに強含みで推移、高額物件も含めて市場は活発だった。
既存戸建住宅は、成約件数3,522件(同22.7%増)と増加し、同機構発足以来最多となった。新規登録件数は1万2,030件(同9.4%減)と5期連続で減少した。成約価格は1,934万円(同9.4%上昇)と3四半期連続で上昇。新規登録価格は2,572万円(同4.2%上昇)と、22四半期連続で上昇した。
同機構は、居住目的の既存住宅需要は根強く、金融緩和の継続や経済活動の回復等を背景に、今後も堅調に推移する予測。ただし、売り物件の減少が続くことで、物件の選択肢や値頃感が失われ、取引の停滞が顕在化する懸念もあるとした。