(株)ハウスドゥは25日、2021年6月期の決算説明会を行ない、代表取締役社長CEOの安藤正弘氏が今後の展望等について説明した(決算概要は8月16日のニュース参照)。
当期も不動産売買事業が業績をけん引した。安藤氏は「20年4~5月に発令された最初の緊急事態宣言の際、直営店への反響が衰えないことから、仕入れ強化に動いたことが奏功した」と振り返った。期末のたな卸資産残高は19年6月期の約71億円から、20年6月期は約101億円、当期は約113億円と積み上がった。また、東京都港区や大阪市西区などで好立地のオフィスビルや民泊物件を収益不動産として取得しており、当面は保有する考えだという。
今後は仕入れ強化に向け、全国の不動産事業者との「共同プロジェクト」を進める。不動産事業者からの情報提供を受けて、同社が不動産を仕入れ、転売が成功した場合に売却益の最大40%を情報提供した不動産事業者に支払う仕組み。「もともと、FC加盟店と行なっていた取り組みだったが、これを非加盟店にも対応していく。当社としても、仕入れのチャネル拡大や人件費抑制などのメリットがある」(安藤氏)。
成長強化事業と位置付けるハウス・リースバック事業についても、仕入れを強化していく。現在、月間80~90件の仕入れペースを、1年後をめどに月間150件に引き上げるため、直営店の統合や人材投入を進めていく。
また同日、6月から検討していた持株会社体制への移行を決定した。簡易吸収分割の手法を採用し、同社の不動産売買事業とリフォーム事業を100%子会社の(株)ハウスドゥ・ジャパンに、フランチャイズ事業を(株)ハウスドゥ住宅販売に分割する。24日に契約を締結した。ハウス・リースバック事業についてはこれまで通り同社が行なっていく。吸収分割は22年1月1日。同時に、商号を(株)And DOホールディングスに変更することも決定した。