不動産ニュース / 政策・制度

2021/12/21

新たな長期優良住宅制度、22年10月スタートへ

 国土交通省は20日、第3回「長期優良住宅認定基準の見直しに関する検討会」(座長:松村秀一東京大学大学院工学系研究科特任教授)を開催した。

 同検討会では、5月に成立・公布された「住宅の質の向上及び円滑な取引環境の整備のための長期優良住宅の普及の促進に関する法律等の一部を改正する法律案」を受け、長期優良住宅認定制度に新設された「災害配慮基準」のほか、同制度の見直し案として「共同住宅の認定基準の合理化(賃貸住宅の特性を踏まえた基準の設定、耐震性に係る基準の見直し等)」「認定基準にかかる省エネ対策の強化(断熱性能をZEH水準の基準に引き上げ、一次エネルギー消費量性能についてZEH水準の基準を追加)」「住宅性能評価における省エネ対策に係る上位等級の創設」等についても議論してきた。

 今回は「建築行為を伴わない既存住宅の認定制度」の基準について、初めて検討した。
 現行の認定制度は、建築行為を前提とし、建築行為の前にあらかじめ認定を受ける仕組みであることから、一定の性能を有する住宅であっても、建築行為時以外では認定を取得することができなかった。そういった課題解消に向け、今回の法改正により、建築行為時でなくても事後的に認定を受けられる仕組みが創設された。
 事務局が示した同制度の基準案では、新築後に(増改築せずに)認定を受ける場合は新築基準、増改築後に認定を受ける場合は増改築基準を適用。長期優良住宅制度の創設前に新築された住宅は、増改築基準を適用するとした。維持保全計画の作成(建築士等による現況検査の実施)が必要で、認定を受けるには「維持保全しようとする住宅の構造および設備が長期使用構造等」「維持保全計画に点検の時期および内容の設定」「維持保全の期間が30年以上」などが基準となる。委員からは概ね賛成の意見で、近くパブコメを開始する。

 今回で同検討会はいったん終了。今後は必要に応じての開催とする。今後の施行スケジュールは、災害配慮基準等が2022年2月1日、建築行為を伴わない既存住宅の認定制度のほか、省エネ性能の引き上げ、共同住宅の認定基準の合理化等が同年10月1日の予定。また、長期優良住宅制度との一体申請が可能となる住宅性能表示制度の「さらなる上位等級断熱等性能等級6・7(戸建住宅)」「省エネ等級の必須化(断熱等性能等級、一次エネルギー消費量等級)」についても、認定業務の円滑化を図るため10月1日に施行する予定。

 松村座長は「今回の見直しは制度が始まって以来、最も大きな変化といえるのではないか。国土交通省は22年を“長期優良住宅の年”として、周知を徹底していただきたい」とコメント。同省住宅局住宅生産課長の宿本尚吾氏は「10月から長期優良住宅制度の第2ステージが始まると考えており、多くの皆さんに同制度の内容をPRしていく」と述べた。

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認定長期優良住宅

長期にわたって良好な状態で使用するための措置が講じられているとして、行政庁が認定した住宅をいう。長期優良住宅として認定されるためには、次の基準を満たさなければならない。

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