不動産ニュース / リフォーム

2022/5/31

信金の職員寮をシェアオフィス完備の賃貸住宅に

奥の建物が今回賃貸住宅にコンバージョンした「TOMOS宮前平」。従前は職員寮として活用されていた
マンスリー住戸の室内。グッドルームが提供するホテル・マンスリーのサブスク「hotelpass」で送客する。アメニティを完備

 小田急不動産(株)、グッドルーム(株)は、城南信用金庫宮前平寮(川崎市宮前区)を1棟コンバーションした賃貸住宅「TOMOS宮前平」(総戸数30戸)を4月1日に開業した。

 城南信用金庫が保有する同建物は、東急田園都市線「宮前平」駅より徒歩3分に立地。鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造地上9階建て。1992年築。1~2階を城南信用金庫宮前平支店、3~9階を職員寮として活用していたが、近年は入寮者が年々減少していたため、小田急グループで事業企画等を手掛けるUDS(株)に寮部分の有効活用について相談。UDSとグッドルームが連携し、グッドルームが展開するリノベーションブランド「TOMOS」として4~9階を賃貸住宅に改修した。併せて3階には、同社が手掛けるシェアオフィス「goodoffice」の新拠点を開設。住戸フロアを小田急不動産が、オフィスフロアをグッドルームがそれぞれ借り上げ、管理・運営を行なう。

 4~9階の賃貸住宅「TOMOS宮前平」は、全30戸のうち一般賃貸住戸が20戸、マンスリー住戸が10戸。一般賃貸は既存のバスルーム等を生かした部分リノベーション住戸と、フルリノベーション住戸をそれぞれ10戸用意。マンスリーはグッドルームが提供するホテル・マンスリーのサブスクリプションサービス「hotelpass」と連携して運用する。専有面積は約23平方メートルで、賃料はそれぞれ6万8,000円、7万8,000円、9万7,700円。「TOMOS」の特徴である無垢床を使用したデザインを全住戸に採用。マンスリー住戸ではドライヤーやタオルなどのアメニティも完備している。

 「goodoffice」は、構造部のコンクリートが剥き出しにしたシンプルなデザインを採用。ソファ席やカウンター席、フォンブースのほか、イベント利用等が可能なシェアキッチンも完備。什器は無垢材を使用して温かみのある空間を演出した。入居者だけでなく、goodofficeユーザーに利用拠点の一つとして活用してもらうことで、地域に新たなコミュニティを形成していく。料金は、同拠点のみの利用で月額2万5,000円(入居者以外)。

 住戸は3月下旬にリーシングを開始。一般賃貸は外資系企業から引き合いがあり、早々に満室に。マンスリー住戸も20~30歳代の若年層を中心に反響があり、このほど満室となった。現在、シェアオフィスは入居者のみに開放しているが、6月をめどに一般にも開放する予定。

3階「goodoffice宮前平」内装。フォンブース4室を備える。従前は入寮者専用の食堂だった
「goodoffice宮前平」内のシェアキッチン。従前は食堂の厨房だった。入口に撤去不可の躯体があったため、扉は特注
ワークスペースのカーテンも特注した。光の当たり方によって見え方が変化する仕様で、制作費はおよそ100万円

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