不動産ニュース / 開発・分譲

2022/10/13

高島平で初のリノベ賃貸レジデンス/東急不他

バス通り側の境界フェンスを取り除き、柔軟に利用できるスペースを提供する
テナント前のスペースに設置した広場。まちの結節点として機能することを目指す

 東急不動産(株)とリノベる(株)は13日、東急不動産初となるリノベーション都市型賃貸レジデンス「コンフォリア高島平」(東京都板橋区、総戸数76戸)を報道陣に公開した。

 同物件は、都営三田線「高島平」駅から徒歩10分に位置。敷地面積1,980平方メートル、延床面積8,480平方メートル、鉄筋コンクリート造地上8階建て。1995年築の社宅を東急不動産が取得し、ペット可の賃貸マンションにリノベーション。企画・設計・監理・施工をリノベるが担当した。東急不動産は「環境を起点とした事業機会の拡大」を加速させており、今回のプロジェクトは脱炭素社会の実現に向けた取り組みの一環。

 コンセプトは、空間とマテリアルのアップサイクル(新たな価値を付加したリサイクル)を通して実現する「暮らしのアップサイクル」。従前の敷地内から撤去したレンガタイルを外構塗装やエントランスのアクセントとして再利用、枕木もサインの一部として活用した。間伐材をインテリアや表札として利用するほか、既存コンクリートを解体した廃材を土留め兼エクステリアとして利活用するなどにより、アップサイクルを実現している。

 閉鎖的だった外構は、まちとつながるランドスケープに再編。歩道沿いの境界フェンスを取り除き、柔軟に利用できるスペースをまちにも提供する。また、既存駐車場の一部をテナント区画として改修。店舗前のスペースをまちとつながる広場とした。さらにコインランドリーも誘致し、単なる広場ではなくまちの結節点として機能することを目指す。
 既存の集会室・管理人事務室は、ワークスペース・プレイルーム・テレワークルームに改修。テレワークルームには、体育館の床材を転用した家具や、北日本の広葉樹を使用したインテリアを配置した。既存の中庭には、キッズスペース、ドッグラン、菜園を設置。間伐材を活用した屋外ファニチャーは、遊具としても利用できる。

 住戸は5タイプに改修。専有面積は67.8~75.6平方メートル、間取りは1LDK・2LDK・3LDK。ファミリー層をターゲットにオープンキッチン化・LDを拡張したプラン(76戸中52戸)や、高層階を対象に広いLDKを設け無垢フローリング・磁器質タイル等マテリアルのグレードを高くしたプラン(76戸中3戸)を用意している。4住戸をペットとの暮らしに特化した住戸としてリノベーションし、12月に完成する予定。賃料は19万~22万円台。
 また、全戸で内断熱施工、インナーサッシ取り付け等を実施。断熱改修を行なったことによりBELS認証を取得している。

 東急住宅リース(株)がリーシングを担当。第1期・19戸の募集を9月中旬より開始しており、30~40歳代のDINKS・ファミリー層を中心に訴求していく。

高層階を対象とした1LDKの住戸プラン。無垢フローリングや磁器質タイル等マテリアルのグレードが高い
テレワークルームには体育館の床材を転用した家具(右)を配置している

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テレワーク

働き方のひとつで、情報通信機器等を活用して時間や場所の制約を受けずに柔軟に働く方法をいう。事業所に出勤せずに家で作業する在宅勤務、個人が委託・請負によって作業する在宅ワークなどがあるが、情報通信技術を幅広く活用することが特徴である。 テレワークにおいては、住宅が職場ともなり得る。

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