不動産ニュース / 調査・統計データ

2022/11/9

ビル管理市場、22年度は4兆3,855億円と予測

 (株)矢野経済研究所は8日、国内ビル管理市場に関する調査(2022年)を発表した。

 同調査におけるビル管理市場は、ビルの清掃、設備管理、警備業務等の受託サービスを対象として、元請金額ベースで市場規模を算出した。ビル管理事業者が請け負う修繕工事、改修工事、リニューアル工事等の周辺業務も含む。調査方法は、全国のビル管理事業者に対するヒアリング等。調査期間は2022年7~9月。

 21年度の市場規模(元請金額ベース)は4兆3,425億円(前年度比2.6%増)となった。働く環境の変化、オフィスのあり方の見直しにより、工事改修案件が増加していることが、市場規模拡大の要因と分析している。

 建物使途別にみると、住宅が約1,579億円(建物使途別シェア3.6%、前年度比2.8%増)、非住宅が約4兆1,845億円(同96.4%、同2.6%増)と推計した。

​ 非住宅の内訳を見ると、最もシェアが高いのは事務所ビルで、市場規模は約9,460億円(同21.8%、同2.9%増)と、ビル管理市場規模のおよそ5分の1を占めている。次いで、店舗・商業施設:約7,884億円(同18.2%、同2.1%増)、医療・福祉施設:約4,394億円(同10.1%、同3.6%増)、学校施設:約4,132億円(同9.5%、同0.3%増)、工場・作業所:約4,076億円(同9.4%、同1.7%増)と続いた。

 22年度の市場規模は、4兆3,855億円(前年度比1.0%増)と予測する。コロナ禍を契機としたオフィス環境・空間の見直しや整備が今後も継続するほか、コロナ禍で高まった衛生管理への対応の一環とした内装工事やリニューアル工事需要の顕在化も市場拡大に寄与していくとみている。

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