不動産ニュース / 政策・制度

2023/5/30

国交省、不動産IDを介したデータ連携を推進

「第1回 不動産ID官民連携協議会」の会場
「不動産IDを介したデータ連携を通じ、幅広い分野でイノベーションが生まれることを期待している」と話す長橋不動産・建設経済局長

 国土交通省は30日、東京国際フォーラム(東京都千代田区)とオンラインで「不動産ID官民連携協議会」の初会合を開催した。

 不動産IDは、不動産登記簿の不動産番号をベースに17桁の番号を使用。土地や建物を一意に特定するための共通コードで、行政や民間企業が持つデータを連携する際の「キー」としての役割が期待されている。2022年に付番のルール等を定めるガイドラインを策定している。

 同協議会は、建築BIM、Project PLATEAUによる3D都市モデル等の取り組みを一体的に推進する「建築・都市のDX」の実現に向けて不動産IDを活用していくほか、官民の関係者を通じて不動産IDを介したデータ連携を促進することで、幅広い分野の成長や課題解決((1)都市開発・維持管理の効率化、(2)地域政策の高度化、(3)新サービス・新産業の創出)の実現を目指すために発足した。現時点での会員数は251者(民間企業、業界団体、地方自治体等)。そのほか有識者、関係省庁で構成する。事務局は国土交通省不動産・建設経済局、都市局、住宅局のほか、内閣府政策統括官経済社会システム担当、内閣官房デジタル田園都市国家構想会議事務局。

 第1回の会合では、事務局が活動内容やロードマップ等について説明。ユースケースの創出・横展開、不動産ID推進の環境整備、会員間のプラットフォーム構築等を進めていくとした。

 不動産IDを活用した建築・都市のDXに向けた取り組みは、23年度からは一部エリアで先行的に高精細なデジタルツインを構築し、多様なユースケースを開発。25年度からは不動産IDを介したBIM・PLATEAUと官民のデータ連携により、ユースケースの社会実装に着手する。28年度からの本格普及を目指す。

 そのほか、不動産・建設経済局では、所在情報から不動産IDを確認可能な「不動産ID確認システム(仮称)」の実証実験を440自治体でスタート。登記データを基に、協議会会員向けのシステムを23年秋に提供する予定。25年度頃には、全自治体を対象としたバージョン2.0をリリースする。また、デジタル庁が進める、不動産関係のベースレジストリとの連携も図り、さらなる高度化を進める。住宅局では、維持管理BIM(不動産ID付番)の仕組みを構築し、PLATEAUへの自動更新を展開。都市局は、27年度までには500都市(500不動産ID)の実現を計画している。

 会の冒頭で不動産・建設経済局長の長橋和久氏は、「多くの会員に集まっていただき、不動産がわが国の経済社会に貢献するポテンシャルを強く感じている。不動産IDを介したデータ連携を通じて、不動産・建設分野のみならず宅配・物流、保険・金融、防犯・防災、まちづくりなど幅広い分野でイノベーションが生まれることを期待している」などと述べた。

 今後は、定期報告会のほか、ワーキンググループ、地域政策分科会、会員交流会等の開催を予定している。23年秋には、不動産ID確認システムの技術実証の開始、実証事業のキックオフを報告。24年初めには、同システムの利用検証、実証事業の中間報告等の内容を共有する予定。

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不動産ID

不動産を識別・特定するための番号。不動産データを効率的に活用するためのもので、個々の不動産に対して、共通のルールに基づいて付与される。

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