不動産ニュース / 調査・統計データ

2023/7/11

賃貸更新・解約経験者の約3割が“オンライン”希望

 不動産情報サービスのアットホーム(株)は11日、「書類のオンライン化・電子サインに関する実態調査 2023」の結果を公表した。21年8月以降に物件を購入、または賃貸物件を契約・更新・解約した全国の18~59歳の男女計814人にインターネットでアンケート。調査期間は23年5月10~12日。

 「契約書類のやり取り」の経験(実際の方法)と今後の希望を聞くと、物件購入の場合、経験は85.8%が「対面でのやり取り」(以下、対面)、「郵送」が7.3%、「メール」が2.8%、「LINE」が1.6%、「不動産会社のホームぺージ」が2.0%となった。今後の希望でも、「対面」は76.0%とトップだが、「郵送」は13.0%、「メール」は6.1%、「LINE」と「不動産会社のホームページ」はそれぞれ2.4%。経験・希望とも対面のニーズが大きい一方、「メール、LINE、不動産会社のホームページを合わせたオンライン」(以下、オンライン)でのやり取りは4.5ポイントの開きがあった。
 賃貸契約では、経験は「対面」が72.4%、「郵送」が15.9%、「オンライン」が10.6%、希望は「対面」が61.8%、「郵送」が17.6%、「オンライン」が19.6。賃貸更新では、経験は「対面」が25.4%、「郵送」が54.0%、「オンライン」が15.9%、希望は「対面」が18.3%、「郵送」が46.8%、「オンライン」が29.8%。賃貸解約では、経験は「対面」が49.8%、「郵送」が27.0%、「オンライン」が17%、希望は「対面」が41.5%、「郵送」が22.0%、「オンライン」が32.4%。いずれも、希望の方が「オンライン」を選択した人が多く、特に賃貸更新・賃貸解約は10ポイント以上の差があった。

 「書類への署名捺印」については、購入者の経験は「手書きで署名・捺印(対面)」(以下、対面)が91.9%、「手書きで署名・捺印(郵送)」(以下、郵送)が4.5%、「電子サイン」が4.5%、希望は「対面」が78.0%、「郵送」が13.0%、「電子サイン」が8.9%。いずれも「対面」が支持されている一方で、電子サイン経験者からは「便利」「手軽」等の意見が寄せられた。
 賃貸契約は、経験は「対面」が75.4%、「郵送」が15.0%、「電子サイン」が9.6%、希望は「対面」が63.1%、「郵送」が15.6%、「電子サイン」が21.3%。賃貸更新は、経験は「対面」が29.8%、「郵送」が56.7%、「電子サイン」が13.5%、希望は「対面」が24.2%、「郵送」が43.7%、「電子サイン」は32.1%。賃貸解約は「対面」が54.8%、「郵送」が31.1%、「電子サイン」が14.1%、希望は「対面」が43.6%、「郵送」が24.9%、「電子サイン」が31.5%。「電子サイン」では、経験と希望に10ポイント以上の差があり、一定のニーズが確認できた。

 また、手続きの中でオンライン化してほしいことでは、購入・賃貸契約・賃貸解約は「不動産会社への連絡」が1位。賃貸更新については「書類等の確認」が1位だった。賃貸更新・賃貸解約経験者の約3割は「書類等の確認」「署名・捺印」「書類の返送」のオンライン化を希望した。

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