国土交通省は24日、令和6年度の予算概算要求を発表した。
一般会計予算は7兆389億円(前年度比1.19倍)。一般会計のうち、公共事業関係費が6兆2,909億円(同1.19倍)、非公共事業が7,480億円(同1.20倍)。東日本大震災復興特別会計が465億円(同1.15倍)、財政投融資が2兆4,156億円(同1.04倍)となった。
住宅局関連では、住宅・建築物におけるカーボンニュートラルの実現に向け、住宅・建築物カーボンニュートラル総合推進事業を424億1,700万円に増額。住宅・建築物の脱炭素化をさらに推進するとともに、ライフサイクルカーボンをより的確に算出・評価する先導的な事業等へ重点的に支援を行なう。省エネ改修の推進に向け支援も強化。また、住まい・暮らしの安全確保・良好な市街地環境の整備を図るため、地域防災拠点建築物整備緊急促進事業に120億円を要求。大規模な建築物の耐震化、災害時に発生する避難者および帰宅困難者等を一時的に受け入れる施設の整備に対する支援を強化する。住宅市街地総合整備事業、密集市街地総合防災事業として42億円も盛り込んでいる。
スマートウェルネス住宅等推進事業には199億円を要求。子育て支援型協働住宅の推進と、セーフティネット登録住宅については改修費、家賃低廉化、家賃債務保証料等低廉化に係る支援を強化する。
既存ストックの有効活用と流通市場の形成に向けては、空き家対策総合支援事業に71億8,000万円を要求。空き家の活用促進に係る取り組みへの支援等を強化する。マンションストック長寿命化等モデル事業は20億7,000万円を求め、管理不全化の兆候が見られる小規模マンションの管理適正化に向けた先導的な取り組みを支援していく。
不動産・建設経済局関連では、土地政策に前年度の1.13倍となる167億2,600万円を要求。不動産・建設市場の環境整備に12億3,000万円、地理空間情報と建築・都市DXの充実・連携には3億3,800万円を求める。「不動産ID」を情報連携のキーとした建築・都市DXの推進には、1億5,000万円を充てる。
都市局関連では、地方都市再生、防災・減災、国土強靭化等を基本方針とし、市街地整備に1,129億3,600万円を要求。そのうち、まちづくりファンド支援事業は10億2,500万円と、前年度から大幅に増額。グリーンインフラ活用型都市建築支援事業も9億1,800万円に増額し、民間資金の活用等による都市緑地の確保・機能増資、エネルギー利用の再エネ化・効率化などを図っていく。