東京建物(株)は7日、再開発組合の一員として参画している「東京駅前八重洲一丁目東B地区第一種市街地再開発事業」(以下、八重洲プロジェクト)にて、ウェルビーイング向上に寄与する高層ラウンジ「(仮称)YAESU SKY LOUNGE」を整備すると発表した。
八重洲プロジェクトは、JR各線等「東京」駅の八重洲口駅前に面する約1.3haの敷地において事務所、店舗、カンファレンス、医療施設、バスターミナル等で構成する建物を整備し、同エリアの課題である敷地の細分化や建物の老朽化を解消する取り組み。都市再生特別地区を活用した市街地再開発事業として、国際競争力強化に資する都市機能を整備し、高度な防災機能・環境性能を確保する。
同ラウンジは、開発物件で働くオフィスワーカーによる使用を想定。地上190mから東京湾を一望できる「View Lounge」、ランチなどでも利用できるカフェテリア併設の「Central Lounge」、瞑想や仮眠などに使える個室「RE:TREAT Room」を設置する。同社は2023年にプロジェクトチーム「Well-being Lab.」(ウェルビーイングラボ)を発足し、「ウェルビーイング向上因子」の特定等を行なっている。ラウンジは、そうした研究を基に効果的な施策を検討し、開発する。
中でも「RE:TREAT Room」は、マインドフルネスアプリを手掛けるUpmind(株)が監修・運用として参画。同社と東京建物で、マインドフルネスの習慣化を促す瞑想音声ガイドや、効果的なパワーナップをサポートする音声ガイド、ヨガ等の法人向けウェルネスプログラム等を開発する計画。
また全国の源泉を凝縮抽出・モバイル化する「クラフト温泉」の特許技術を持つ(株)LeFuroとの協業で、温泉ミストの噴霧により、日本各地の湯治を体験できる「喫泉室」も整備する。この取り組みに向けては、23年3~4月には温泉ミストを噴霧する仮設空間で心理状態等への効果を測る実証実験を実施。参加した東京建物の社員100人を対象にアンケートをとった結果、95%が「温泉ミストを用いた施策は魅力がある」、90%が「気分転換に寄与する」と回答した。