戸田建設(株)は9月30日、超高層複合ビル「TODA BUILDING」(東京都中央区)が竣工したと発表。11月2日に開業する。
同ビルは、「京橋一丁目東地区計画」の同社街区における開発プロジェクト。本社建て替えを機に、隣接街区と共同して都市再生特別地区制度を活用し、「まちに開かれた、芸術・文化拠点の形成」と「街区再編、防災力強化、環境負荷低減」をテーマに大規模開発を行なった。
JR各線「東京」駅徒歩7分、東京メトロ銀座線「京橋」駅徒歩3分に位置。延床面積9万4,912平方メートル、鉄筋コンクリート造・鉄骨造地下3階地上28階建て。
8~27階をオフィスフロア、1~6階を芸術文化施設・商業施設とする。ビル共用部でのオフィスワーカーと芸術文化エリア利用者の交流を意図した計画。にぎわいの骨格軸である中央通り側に広場を設けることで「まちに開かれたビル」とし、アートへのアクセス性を高める。1階に、アート作品に囲まれた空間でパンやコーヒーが楽しめるスペースを設置。アニメ、マンガ、音楽といったポップカルチャーや現代アート等との出会いが広がるミュージアム(6階)のほか、現代アートを代表するギャラリーコンプレックス(3階)もオープンする。
建物はコアウォール免震構造を採用することで耐震性能を向上。災害時の帰宅困難者の一時滞在場所として、地域の防災対応力の強化を図る。また、コジェネレーションシステムによる非常時の電力供給のほか、防災備蓄倉庫等を整備。主要設備は7階に配置し、万一の浸水リスクに備える。
同社が入居するオフィスフロアには、同社グループのミュージアムを設置。執務空間には、スマートオフィスアプリの導入やバーチャルオフィスとの連携により、さまざまな働き方を可能とする次世代オフィス環境を目指す。