不動産ニュース / 団体・グループ

2017/8/24

スムストック、10月に一般社団法人化

「既存住宅の流通市場活性化の
先導役になることで、スムストックの
認知度アップを図っていきたい」
などと話す和田会長

 優良ストック住宅推進協議会は23日、如水会館(東京都千代田区)で理事会を開催。終了後、会長の和田 勇氏(積水ハウス(株)代表取締役会長兼CEO)が記者会見した。

 同協議会は、住宅メーカー10社および関連不動産流通会社が参加。住宅履歴の整備や50年以上の長期点検・補修制度の維持などといった基準をクリアした会社が供給した戸建住宅を「スムストック」と呼称。独自資格である「スムストック住宅販売士」が査定を実施し、仲介も行なっている。

 2016年度のスムストック成約数は1,632件(前年度比13%増)、累計成約数は6,822件を達成した。「スムストック住宅販売士」保有者数は累計6,442名。同年度は、スムストックローンの開発および専用瑕疵保険の導入により競争力を強化し、新築とのコラボイベントで一般へのスムストック認知拡大を図った。なお、現時点でのスムストックローンの申し込みは8件、実行が7件。専用瑕疵保険の利用は21件。

 会見で和田氏は、「スムストックの流通数に対する補足率はまだ1割、補足率アップが一番の重要課題」と述べ、成約数については「啓蒙啓発運動が十分になされ認知度が高まれば、4年後に年間1万棟もいけるのではないかと考えている」と述べた。

 17年度は「スムストック認知度アップの推進」を事業目標に掲げ、スムストックローン、スムストック専用瑕疵保険の普及促進、オーナーズイベント等地域交流会の推進に注力し、引き続き新築部門との連携強化を図る。また、一般社団法人化と安心R住宅団体登録を理事会で決議。法人設立については17年10月2日を予定し、「正会員」(現加盟住宅メーカー10社)、「準会員」(関連不動産流通会社)、および「賛助会員」を設立。賛助会員のうち、将来準会員以上への参入を希望する会社に対し支援する「サポート制度」を導入する。さらに社団法人化したことで、国土交通省の安心R住宅団体登録開始に合わせて、登録を行なう予定。

 和田氏は、「スムストックは住宅履歴や長期点検・補修など、『安心R住宅』に登録しても埋もれることなく優位性を発揮できると考えている。団体登録して、国の政策にプラスになるよう働きかけ、既存住宅の流通市場活性化の先導役になることで、スムストックの認知度アップを図っていきたい」などと話した。

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住宅履歴情報

住宅の構造・設備、改修工事、維持保全、権利関係など、住宅の情況を示す情報をいう。 その具体的な内容が統一的に定められているわけではないが、長期優良住宅の普及、住宅の資産価値の保全、中古住宅流通の活性化、住宅の維持保全などのためには、住宅履歴情報の記録・保存が必要または有効であると考えられている。

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