不動産ニュース / 調査・統計データ

2020/4/23

地場景況感、新型コロナの影響で次期見通し悲観的

 不動産情報サービスのアットホーム(株)は23日、「地場の不動産仲介業における景況感調査」(2020年1~3月期)の結果を発表した。

 北海道、宮城県、首都圏(1都3県、東京は23区と都下)、静岡県、愛知県、近畿圏(2府1県)、広島県、福岡県の13都道府県14エリアにおいて、前年同期と比較した業況判断指数(DI)を算出。「50」を前年並みとする。アットホームの全国不動産情報ネットワーク加盟店のうち、都道府県知事免許を持ち5年を超えて不動産仲介業に携わる不動産店の経営者層を対象にインターネットで調査した。調査期間は3月12~26日。有効回答数は1,758店。

 当期の賃貸仲介の業況DIは、全国14エリア中、7エリアで前期比低下。3エリアで上昇、4エリアでほぼ横ばいとなり、1~3月期において調査開始以来最低値になったエリアが6エリアにのぼった。

 エリア別でみると、首都圏が43.6(前期比1.3ポイント低下)と4期連続でゆるやかに低下し、前年同期に比べて6.1ポイント低下している。そのうち上昇エリアは、埼玉県44.7(同0.4ポイント上昇)と千葉県47.4(同2.4ポイント上昇)だった。
 近畿圏は40.7(同2.5ポイント低下)と3期連続の低下。前年同期比でも6.9ポイントの大幅低下となった。1~3月期では調査開始以来最低値だった。
 その他の地域も合わせて、前年並みを示す50を超えたエリアはなかった。

 また、売買仲介における当期の業況DIは、全国14エリア中、10エリアで前期を下回り、1エリアで上昇、3エリアでほぼ横ばいだった。1~3月期において調査開始以来最低値になったエリアが8エリアにのぼった。

 首都圏は39.8(同0.1ポイント低下)、前年同期比でも4.2ポイントの低下だった。そのうち埼玉県が43.5(同4.2ポイント上昇)と全国で唯一上昇した。近畿圏は37.9(同8.5ポイント低下)で、いずれのエリアも30台に落ち込んだ。前年同期比でも13.6ポイントと大幅な低下となった。

 20年4~6月期の見通しDIについては、賃貸仲介・売買仲介共に新型コロナウイルスの感染拡大による影響が色濃く表れた。
 賃貸仲介は、全14エリアがDI20台に落ち込む見込み。首都圏は26.7、近畿圏は25.4と1~3月期の実績DIに比べて15ポイント以上落ち込むとした。
 売買仲介も全エリアで今期よりも大幅に落ち込む予想。首都圏は24.0、近畿圏は22.1と20台にまで下落し、各エリアをみても広島県の31.1が全エリア中最高で、京都府は19.8と悲観的な見方が広がっていることが分かる。

 不動産店からも新型コロナウイルスの影響を訴える声が相次いだ。「賃貸では学生以外の反響が激減した」(さいたま市)、「賃貸入居者の入れ替えがない」(東京都新宿区)、「契約直前にキャンセルになった」(東京都港区)などといったコメントが見られた。特に売買取引では、「建物完成時期が不透明になったので買い控えが起きている」(東京都杉並区)、「景気減退不安から売却査定依頼が増えた」(東京都千代田区)、「訪問査定の延期が生じている」(札幌市)など、現場が混乱している様子もうかがえた。

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