不動産ニュース / 調査・統計データ

2021/9/1

不動産証券化商品への投資、8年連続増加

 (一社)不動産証券化協会は8月31日、20回目となる「機関投資家の不動産投資に関するアンケート調査」の結果を公表した。年金基金(以下、年金)や生損保、信託銀行、都市銀行等の機関投資家(以下、一般機関投資家)を対象に、2001年度から毎年実施している。今回は、年金53件・一般機関投資家65件の合計118件の回答を得た。

 実物不動産あるいは不動産証券化商品に投資している投資家の比率は、年金では72%(前年度比8ポイント上昇)で、8年連続の増加となった。一般機関投資家は89%(同2ポイント上昇)と増加し、高水準をキープした。

 投資対象別投資状況で、「投資済」と回答した割合は、年金では「私募リート」(45%)が最も大きく、「海外不動産プライベートファンド」(35%)、「国内不動産プライベートファンド」(18%)、「Jリート」(12%)と続いた。一般機関投資家では、「Jリート」(66%)が最も多く、次いで「私募リート」(60%)、「不動産を裏付けとする債権」(44%)となった。

 「不動産投資を行なうために必要なこと」については、年金では「ベンチマークとなる不動産投資インデックス」(42.9%)が1位に(前年度1位)。2位(同5位)は「不動産に精通した運用担当者(投資家サイド)の育成」(30.6%)、3位(同1位)は「個別の不動産投資関連情報開示の向上」(28.6%)となった。一般投資家では、「不動産投資に精通した運用担当者(投資家サイド)の育成」が50.0%で、1位(同2位)となった。

 不動産のESG投資の興味の有無については、「興味がある」と回答した割合が、年金では43.1%(前年度42.5%)、一般機関投資家では58.7%(同42.9%)と増加した。興味がある理由としては、「長期的な運用パフォーマンスが向上すると考えるため」が年金(95.5%)・機関投資家(70.3%)ともに最多となった(前回調査、年金74.2%、一般機関投資家45.8%)。

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