三幸エステート(株)は30日、(株)ニッセイ基礎研究所と共同開発した成約賃料に基づくオフィスマーケット指標「オフィスレント・インデックス」(2023年第3四半期〈7~9月〉版)を公表した。
東京都心部のAクラスビル(延床面積1万坪以上、1フロア面積300坪以上、築年数15年以内)の1坪当たり賃料は、2万4,652円(前期比1,003円下落)。3期連続の下落と、低下傾向が続いている。空室率は6.7%(同0.8ポイント上昇)と3期連続で大幅に上昇し、14年第1四半期以来の6%台となった。前期と同様、新築ビルがまとまった面積の空室を抱えて竣工したことが上昇の要因で、都心部での大量供給を背景に空室率が押し上げられている。
Bクラスビル(1フロア面積200坪以上でAクラスに含まれないビル)の坪当たり賃料は、1万8,120円(同425円下落)と、再び下落したものの、19年第3四半期を直近のピークとした賃料の低下傾向は鈍化しつつある。空室率は4.8%(同0.3ポイント上昇)と、再び上昇。オフィス戦略の見直しや本社移転といった大口の現空床が生じていることが、主な上昇要因となっている。
また、Cクラスビル(1フロア面積100坪以上200坪未満、築年数制限なし)は、坪当たり賃料1万6,339円(同343円下落)と2期連続で下落。空室率は4.5%(同0.1ポイント上昇)と、4期ぶりに上昇した。