不動産ニュース / 開発・分譲

2023/11/7

高級ブランド冠したホテルコンド等を開発/森トラスト

「2030年度までにホテルコンドやブランデッドホテル計800室の開発を進める」等と述べる森トラスト代表取締役社長の伊達 美和子氏

 森トラスト(株)は6日、コンラッド東京(東京都港区)で新中長期ビジョン「Advance2030」に関する記者発表を開催。同社代表取締役社長の伊達 美和子氏が登壇し、目標達成のための具体的な戦略等について説明した。

 同社では、伊達氏が社長に就任した16年、「日本のグローバル化」「地方創生」に向けた強い財務基盤を維持しながら、安定的な成長を目指す中長期目標「Advance2027」を策定。27年度の売上目標に2,300億円、営業利益500億円を掲げ、不動産・ホテル・投資の3事業を推進してきた。19年度より4期連続でこの最終目標を達成しており、賃貸関係収益およびホテル関係収益も過去最高の売上高を更新していることから、今回新たな中長期目標を策定するに至った。

 「Advance2030」では、30年度までに1兆2,000億円の事業投資を行なうことで、決算セグメントである賃貸関係収益・ホテル関係収益・販売関係収益いずれも営業収益1,000億円超の達成を目指し、最終年度の30年度には売上高3,300億円を達成する目標を設定した。

 不動産賃貸事業においては、25年度に「東京ワールドゲート赤坂」(東京都港区)がグランドオープンを予定。海外投資として、ライフサイエンス分野に関わる企業、ベンチャーキャピタル、行政、教育機関の全米屈指のクラスター(集積地)である米国ボストン市にて、ライフサイエンスラボ&オフィス「15 Necco Street」の共同開発事業に参画している。これらを合わせ、「23~30年度までに約38万平方メートルの新規賃貸フロアを増床する見込み」(伊達氏)。

 ホテル&リゾート事業では、「万平ホテル」(長野県北佐久郡軽井沢町)の大規模改修・改築事業や、「ホテルインディゴ長崎グラバーストリート」(長崎県長崎市)の開発事業など、開発中を含めて全国で25件の計画を推進していく。同氏は、「観光のゴールデンルートである東京・京都に加え、伊豆箱根エリアや北陸エリアにもインターナショナルホテルの誘致を図り、30年度までに2,000室のホテル客室の供給を目指す」と述べた。

 また、これまで培った高級レジデンスのノウハウおよびホテル開発・運営ノウハウを生かし、高級ホテルブランド等の名前を冠した「ホテルコンドミニアム」や「ブランデッドホテル」の開発に注力していくことも明らかにした。「国内外の富裕層をより一層呼び込むべく、30年度までに都心や人気のリゾート地で800室の分譲開発を進めていく」(同氏)。

25年度に全面開業を予定する「東京ワールドゲート赤坂」模型

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