三井不動産リアルティ(株)は4日、2024年1~3月期の都心不動産マーケットの最新動向について集計、結果を公表した。
同社の個人向け都心不動産コンサルティング総合窓口「リアルプラン」において集計しているもの。都心のブランドエリアに立地する既存マンションのうち、高品位なものを独自に抽出した「プレミアムマンション」の動向を集計している。対象マンションは254棟・約3万4,900戸。
当期のプレミアムマンション全体の平均成約価格は2億5,156万円(前年同期比24.5%上昇)と大きく上昇し、6期連続での2億円超となった。集計開始以降の最高値を更新している。平均成約坪単価は945万円(同18.8%上昇)で、3期連続の過去最高。成約件数についても174件(同26.0%増)と大幅な増加を記録した。
平均売出価格は、プレミアムマンション全体で過去最高の2億9,107万円(同27.7%上昇)となり、3億円が目前に。しかし、在庫物件数は381件(同21.4%減)と大幅減となり、4期連続の減少で需給がよりタイトになり、売り手市場が継続した。
成約物件それぞれの売出価格と成約価格を比較したところ、平均乖離(かいり)率は1.56%にまで低下。初めて1%台にまで縮まり、指値もほとんど入らない状況がうかがえた。
同社では、「プレミアムマンションの需要は引き続き旺盛。今後は三田ガーデンヒルズ(東京都港区)などの大型新築分譲マンションの引き渡しが控えており、在庫物件数と売出価格がどのように推移するか、成約価格の動向や取引量の増減と併せて注視していく必要がある」とコメントしている。