不動産ニュース / 仲介・管理

2019/7/10

建物状況調査活用し、安心な取引を/ERA

「われわれの強みを生かして差別化を図る」と話す、斎藤社長

 不動産フランチャイズの(株)LIXILイーアールエージャパン(ERA)は9・10日、「ヒルトン福岡シーホーク」(福岡市中央区)にて「2019年 ERA九州全国大会」を開催。同年の事業計画等を発表した。

 19年の事業方針では、「地域密着」「能力向上」「安心・安全な取引」を掲げた。
 地域密着では、オーナー等からの相続案件の相談に対応できる加盟店向けのブランド「相続サロン」を創設。相続関連セミナーの年1回以上の開催、本部が指定する認定講習の受講などの条件を満たした加盟店のみに、そのブランドの利用を認める方針。

 能力向上に向けては、階級別の研修制度を充実させる。経営者向けプログラムでは、ビジネスフレームワークや財務会計活用術の研修を追加するほか、事業承継に向けた講座の活用も推奨。営業スタッフ向けにはPDCAに関する講習を追加し、仕事の優先順位のつけ方などをレクチャーする。そのほか、過去に導入した店舗の業績が25%アップするというデータも出ている「インテグリティ・セリング(誠実営業)」研修の受講を勧めていく。

 安心・安全な取引では、建物状況調査の活用率を高める。建物状況調査の実施はもちろん、リフォーム提案書や既存住宅瑕疵保証の付保を可能とする見積書の付帯などの条件を満たした既存住宅へ「リリスタ」という独自のブランド名を付与。安心・安全な物件として差別化できるように認知度を高めていく。また、建物状況調査を取り入れることで買取再販事業者への物件売却を円滑化できるプラットフォームも提供する。

 そのほか、不動産テック関連サービスの活用も推奨。24時間以内にAI評価書を顧客へ提供できる「物件提案ロボ」や簡単な入力で作成できる「ERA不動産調査レポート」の積極活用を推奨するほか、今後、LINEを使って物件提案や問い合わせの自動対応ができるチャットシステムなども開発する予定。
 近年需要が高まっているリースバック事業も8月にスタートする。

 同社取締役社長の斎藤雄二氏は、「AIやIoTの進化、働き方改革など、変化の激しい時代だからこそわれわれの強みが生きるチャンス。地域密着の誠実な営業、LIXILグループのブランド力、相互連携が図れる会員ネットワークなどを生かして差別化を図りたい」と述べた。

この記事の用語

建物状況調査

既存の建物について、構造耐力上の安全性や雨漏り・水漏れ等の観点からその状態を確認すること。インスペクションともいう。

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