不動産ニュース / 団体・グループ

2022/5/18

重説等の書面電子化解禁、改正宅建業法が施行

 「宅地建物取引業法施行令及び高齢者の居住の安定確保に関する法律施行令の一部を改正する政令」等が18日、施行された。

 「デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律」(デジタル社会整備法)の施行に伴い、媒介契約締結時書面、指定流通機構への登録を証する書面、重要事項説明書、契約締結時書面への押印廃止および、書面の電子化(電磁的方法による交付)が可能になることを踏まえ、規定の整備を行なったもの。

 施行に合わせ、業界団体2団体のトップがコメントを発表した。

◆(公社)全国宅地建物取引業協会連合会 会長 坂本 久氏

 昨年の国会で成立したデジタル改革関連法に係る改正宅建業法が5月18日に施行されることとなった。
 今般の改正により、宅建業法での重要事項説明書等が電磁的方法による提供が可能となり、IT重説の実施とともに、不動産取引のデジタル化に伴う働き方や業務フローの見直しが期待される。
 国土交通省では、かねてからIT重説の社会実験に加えて、電磁的提供方法による書面交付の社会実験を実施のうえ、有識者による検討会を設置し、不動産に係るITの活用方策を探ってきた。そうした背景の中、菅内閣のデジタル化推進により、不動産業界も急速な対応を迫られることとなった。
 本会では、来るべき不動産取引のデジタル化に向けて、電子契約システムの構築を検討し、今秋にも会員向けクラウド書式や新流通システム「ハトサポBB」と連動した廉価な電子契約システムを実装し提供する。
 併せて6月からは宅建士のWeb法定講習システムの稼働など、今年度より一層のデジタル化を推進し、会員、消費者への期待に応えていくこととする。

◆(公社)全日本不動産協会 理事長 秋山 始氏

 令和3年9月のデジタル改革関連法施行以来、様々な分野において地域間、世代間の隔たりのないデジタル化を推進する試みが行われている。我々の業界においても同様であり、このたび宅地建物取引業法の改正がなされた。これにより、宅建士の押印廃止・電磁的方法での書面交付が認められ、契約締結までの時間短縮、ペーパーレス、書面保管の利便向上等、業者・消費者双方にとって効率的な契約締結が可能となる。
 本改正については従前より会員からの関心が高く、昨年、本会の専属研究機関「全日みらい研究所」において、不動産における新技術のあり方検討に係る現状調査を実施した際には、今後導入を希望する ITシステムとして「電子契約システム」が最も多く回答された。
 本会としては、都心部はさることながら地方の会員でも業界のDXに遅れを取ることなく電子契約を導入できるよう、機能・セキュリティ・コスト面で良好な3社のシステムを会員に紹介したところである。会員が本改正を一つの契機として、DXの中心に位置できるよう、必要な情報の提供等、可能な限り支援をしていきたい。
 なお、契約の効率化が進む一方で、契約自体の質の低下は避けなければならず、デジタルの中にも人間を意識的に介在させることは必要な措置と考える。いずれにしても、不動産業界に吹く新たな風を歓迎するとともに、引き続き適正で安定した不動産流通の活性化に努める所存である。

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