不動産ニュース / 開発・分譲

2024/1/25

神田で「食」起点にコミュニティ育むシェアオフィス

「12KANDA」外観。北側の避難用外階段の周辺に滞留空間となるテラス席を配置している
地下1階のシェアキッチン。業務用の厨房設備のほか、幅広のカウンターも備え、製造した弁当や菓子をその場で販売できる

 (株)リビタは25日、2023年12月に竣工した複合型シェアオフィス「12KANDA」(東京都千代田区)を報道陣に公開した。

 東京メトロ銀座線「神田」駅より徒歩3分、JR山手線「秋葉原」駅より徒歩5分、同「神田」駅より徒歩7分に立地。敷地面積約352平方メートル、延床面積約1,944平方メートル、鉄骨造一部鉄筋コンクリート造地上10階地下1階建て。

 同社が展開するシェアオフィス「12」シリーズは、オフィス区画のほか、リビング、ダイニング、キッチン、テラス等の「住」の機能も備えていることが特長。「12KANDA」は、「12SHINJUKU」(東京都新宿区)、「12SHINJUKU3CHOME」(同)、「12NISHISHINJUKU」(同)に次ぐ4弾目となる。

 オフィス区画は、1~4人用のプライベートデスク(33区画)や、最大19人が利用可能なプライベートオフィス(33区画、約10~40平方メートル台)のほか、全16席のフリーデスクも完備し、多様なワークスタイルに対応する。賃料はそれぞれ、8万7,780円~21万7,800万円、19万5,800円~73万4,800円、2万5,000円前後。2階には来客対応やリモートワークができるラウンジ、7階にはリフレッシュや社内外の交流の場となるLDK等、多彩な共用スペースも設けた。

 「食」を起点に施設内外の交流を促す仕掛けも。地下1階には弁当や飲食販売等を想定したシェアキッチン(3区画)を用意し、小規模からチャレンジしたい食関連事業者を支援する。地下1階および3階には、オフィスを構えながらコーヒースタンド等の「小商い」が可能な「小商いオフィス」(5区画)を、1階には飲食テナントとしてカフェを配置。建物の随所に設けたテラス席は誰でも利用可能とし、各店舗でテイクアウトした飲食物を施設内で楽しめるようにしている。小商いオフィスの賃料は14万8,000円~19万8,000円。

 併せて、入居企業を対象とした「フクリコウセイ」サービスも導入。専用アプリ「12」を通じて、施設内の飲食店や店舗のお得情報・メニュー情報等を配信する。飲食テナントにとっては、商品の販促につながるほか、新商品に関するアンケート機能を通じて、今後の商品開発に生かせるなど、企業・飲食テナント双方にとってメリットがある。

 23年12月末にリーシングを開始。既に8件の問い合わせがあるなど好調だという。開業および入居開始は24年2月。同年3月には、地下1階のシェアキッチンで、具沢山スープ等を提供する「one-bowl dishes」、ドリンクスタンド「COFFEE AND BAKE STAND.」の2店舗がオープンする。

プライベートオフィス(モデルルーム)。利用者ごとに専用アプリ「12」のアカウントを付与し、スマートフォンで入退室や来客応対、会議室の予約等ができるようにしている
7階の共用スペース「LDK」。ソファや小上がり空間、キッチン設備等を備える。入居者の家族も利用可能

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