西日本鉄道(株)は、2026~28年度を事業期間とする「第17次中期事業計画」において、不動産事業への積極的な投資を行なっていく。賃貸マンションや商業施設、物流施設などへの成長投資に加え、市街地再開発や海外不動産など回転型投資も含め1,000億円を超える投資を行ない、連結事業利益400億円を目指す。
第17次中計は、ソリューションビジネスの展開、グループシナジーの発現やパートナーとの共創、AX推進などを通じ、競争優位性を高め、人的資本の充実と組織の最適化、成長マーケットへの進出を図るなどビジネスモデル変革を進めることを目標とした「まち夢ビジョン2035」(22年11月策定)のセカンドステップとなるアクションプラン。「これまで築いてきた人とノウハウとブランド力を結集し、『まち夢ビジョン2035』の事業戦略の遂行とサステナブル経営における重要課題を解決する」(同社代表取締役社長執行役員・林田浩一氏)。
事業利益成長に向けたアクションプランの核となるのが、不動産関連への投資。国内外への不動産回転型投資に300億円を投じ(国内100億円、海外200億円)、不動産回転型投資残高を国内900億円、海外500億円にまで拡大する。国内では、西鉄グループの根拠地である天神エリアや近接地で「福岡家庭裁判所跡地における複合開発プロジェクト」(30年開業予定)、「(仮称)天神二丁目南ブロック駅前東西街区プロジェクト」(30年度竣工予定)、「天神一丁目15・16番街区計画」(30年度以降の実現を目標に検討中)、「九州大学箱崎キャンパス跡地地区土地利用事業」(36年度にまちの概成を目指す)などの地権者共働の開発プロジェクトに参画。段階的に都市機能整備を図る。
沿線地域では、久留米エリア最大の分譲マンションプロジェクト(総戸数343戸、27年5月工事完了)や、駅直結商業施設「レイリア春日原」(26年6月オープン済)、「新栄町駅前地区市街地再開発」(29年度着工)などを展開。沿線外でも首都圏・関西圏での住宅分譲事業や物流施設事業の推進に加え、私募REITの組成などアセットマネジメント事業の拡大(30年度に資産規模1,000億円)や、プロパティマネジメント・ビルマネジメント事業の強化など、不動産ソリューションビジネスを強化する。
海外事業では、インド、ベトナム、フィリピン、北米などでアフォータブル住宅やオフィスビル、戸建住宅の開発などを展開。「現地パートナーとの協働によりリスクを見極めながら、ハイリターンの事業に参画していく」(同氏)。近年注力してきたホテル事業については「ソラリア西鉄ホテル大阪本町」(202室、26年12月開業)、「ソラリア西鉄ホテル福岡エアポート(仮称)」(165室、27年夏開業予定)など新規ホテル出店を進めるほか、「既存店舗の入れ替えにより、収益基盤を強化していく」(同氏)とした。これら成長投資に中計期間中860億円を投じる。
これらの推進により、中計最終年度の連結事業利益400億円(25年度:369億円)、連結EBITDA700億円(同:610億円)を目指す。さらに「まち夢ビジョン2035」の事業利益目標(35年度)も、従前の370億円から600億円、連結EBITDAも660億円から900億円へと引き上げる。
