不動産ニュース / 開発・分譲

2024/11/1

京橋の「芸術・文化」「防災」テーマの複合ビル、2日開業

「TODA BUILDING」外観
ビル内に展示されているパブリックアート
中央通りに面して間口を120m確保し、緑やベンチ、アートを配した広場とした

 戸田建設(株)は1日、開業を2日に控えた超高層複合ビル「TODA BUILDING」(東京都中央区)を報道陣に公開。同社代表取締役社長の大谷清介氏などが、同ビルの概要や特徴を説明した。

 同ビルは、「京橋一丁目東地区計画」の同社街区におけるプロジェクト。本社建て替えを機に、隣接街区(事業者:(株)永坂産業、(公財)石橋財団)と共同で都市再生特別地区制度を活用し、「まちに開かれた、芸術・文化拠点の形成」「街区再編、防災力強化、環境負荷低減」をテーマに開発を行なった。詳細は、過去のニュースを参照。

 隣接街区と合わせ、中央通りに面して間口を120m確保。緑やベンチ、パブリックアートを配し、オフィスワーカーだけでなく、来街者がアート鑑賞や憩いの場として利用できるようにした。1~6階は、アーティストらの創作を支援する芸術文化施設として、作品を発表・販売する場に。展示作品を期間により入れ替えることで、ビルの魅力向上を図る。また、アートを学ぶことができるプログラムを提供する場も用意し、アートでつながる新しいコミュニティ形成を目指す。

 13階にはテナント専用のカフェテリアやラウンジ、貸し会議室を備えることで、快適なビジネス環境を創出。ワーカーのウェルビーイングに配慮し、28階には屋上テラスを設けた。8~27階のオフィスフロアには、ワーカーらが軽食でリフレッシュできるよう各階にパントリーを計4ヵ所設置。さらに、ガスを使用できるフロアも用意した。これらの設備が評価され、コスモエネルギーホールディングスと味の素(株)の入居がすでに決まっており、約9割が埋まっているという。

 4階には、セミナーや講演会、展示会、パーティ、ファッションショーなど幅広い用途に対応可能な大小2つのホールを用意。8階は戸田建設グループの企業ミュージアムとし、建設の仕組みを楽しく学ぶことができるエリアとした。

 建物はコアウォール免震構造により、高い耐震性を確保。災害時の帰宅困難者の一時滞在施設としても開放し、地域の防災力強化に貢献する。「ZEB Ready」「CASBEE」といった環境性能評価も取得している。

 大谷氏は、「『TODA BUILDING』は、当社のブランドスローガンである『Build the Culture.人がつくる。人でつくる。』を体現する存在として多様な価値を生み出し続けるだけではなく、京橋のまちと共に新たな文化を創造する拠点としていきたい」と話した。

28階の屋上テラス
ビルの特徴を説明する大谷氏

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